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内容説明
近所にいる行儀の悪い子供も叱れない人に、天下国家を語る資格はありません。政治や国際紛争といった自分から遠い問題でいきがってみせる前に、身近で具体的な問題に対してもう少し怒りを表明しようじゃないですか。世のフラチな輩に怒り、叱り、注意し続けてきた歴十数年の著者が、怒りたくても怒れない日本人に対して説く、正しい怒りの活用法。
目次
はじめに むかしから叱れなかった日本人
1 叱りかたの三原則1「まじめな顔で」
2 叱りかたの三原則2「すぐに」
3 叱りかたの三原則3「具体的に」
4 怒りと向き合う
5 怒るのは正義のためではありません
6 注意するのは危険なことなのか
7 電車マナーの近現代史
8 犬とこどもと体罰と
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アン・シャーリーこと寺
21
この本の後半部分を飲酒しながら読んだからか、終盤あたりで泣けた。パオロ・マッツァリーノという人は、本気で世の中を良くしようと思っているのだ。暴力に対しても、責任を取らない偉い人にも、本気で具体的に憎んでいる。こんな健康的な知識人は珍しい。体罰をやらないで良くする現実的なプランもきちんと考える。この本は教育関係者必読だと思う。読書人口は少ないが、この本を無視するのは、日本にとって惜しいと思う。2013/04/02
魚京童!
18
真面目な顔で、すぐに、具体的に!2014/01/24
壱萬参仟縁
11
「教育というのは、小さいものなんです。自分の手に届く範囲にしか影響を及ぼせないもの」(025ページ)。確かに、謙虚にいかないと、子供は反発して将来的に夜郎自大になってしまいかねないな。真面目な顔で、すぐに、具体的に、他人の子どもを叱ることが説かれる。裏を返せば、笑顔や先送りして抽象的なことは子どもは聴かないということだろう。戯作者による日本教育論。「怒っている人のほうが、じつは被害者である可能性はかなり高いのです」(077ページ)。この叙述で私は救われる。加害者が被害者ぶって偽善者の自営業者がいるのでね。2013/01/18
ATS
10
★★★★★著者の叱る方法、原則、マナー、歴史などが多岐にわたり史料に基づいて書かれています。一読の価値ありです。『頭でわかってるだけでなく、実行しないとね。思想や言葉を並べるだけじゃ、世の中は1ミリも動きません。近所のこどもやオトナを叱れないくせに、天下国家のあるべき姿を論じて満足してるような輩など、私にとっては軽蔑の対象でしかありません』(P25)・『自分がしあわせになるために努力するのは、自分勝手ではなく、あたりまえのことです』(P116)2016/03/15
T
7
この人、私とまったく考え方は同じなんだけど行動基準はまったく違う。私は叱らないし、悪事を見てもほっとく。2016/02/18
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- 健全なる精神 双葉文庫