内容説明
地上のつる植物や巻貝も、宇宙の渦巻銀河も、なぜからせん形を選んでいる。天空から舞い落ちる雪は六角形を好み、ウサギはウサギの形に成長する。およそこの世界では、ミクロの原子やウイルスから動植物、鉱物、そして星々や銀河に至るまで、すべてが形をもって存在する。事物はなぜその形を選ぶのか?…現在の科学はそれには答えてくれない。本書は、自然界の形がもつ謎や不思議に切り込むはじめての試みである。形を考えれば、いままで見えなかった事物の背後の真実が浮かんでくる。
目次
「形の科学」へのメッセージ―科学は量から形へ
生物を形づくるブラックボックスの遺伝子―生物の“形”はこうしてつくられる
無数の星々が生み出す天空のらせん―銀河はなぜらせんを描くのか
生物が隠しもつらせん構造―人間はなぜらせん形ではないのか
フラクタル幾何学―複雑さの中に単純なルールを探す
生物の形態を学問する―アロメトリーとゴム板幾何学
生物と無生物のはざま・ウイルスの幾何学―ウイルスはなぜ正20面体やらせん形か
生物の機能と形―重力で決まる植物の形
結晶に刻まれた成長の歴史―雪の結晶の形を解読する
特殊な比率「黄金比」の謎―建築物や人体の理想のプロポーション
バッキーボールとシナジー幾何学―5角形と6角形からできた奇妙な炭素
宇宙の物質進化史―「自己組織化」が生み出した宇宙・生物・人間
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
282
矢沢サイエンスオフィスの編で、それぞれの分野の専門家が執筆している。本書の基本的なスタンスは、従来の「定量化」の科学ではなく「形態学」(モルフォロジー)でとらえ直してみようというもの。生物の形、銀河のらせん、DNAのらせん、フラクタル幾何と地形・植物、ウイルスの形、重力と植物、黄金比バッキーボールとシナジー幾何学など、いずれの章も興味深い上に、トータルに眺めると、これらのすべてが一定の法則のもとにある必然かと思えてくる。なんだか科学の行きつく先にあるのは神の存在であるかのような気にもなって来るのである。2023/03/31
しんさん
6
生命から原子、宇宙まで。「かたち」の科学。面白かった!雪の結晶、銀河やウィルスのかたちなどは説明がつくが、なぜウサギがウサギなのかは謎。最後にさらっと怖いことが書いてある。曰く、進化の進展につれて情報エントロピーは減少する。構造の自己組織化が起きる。物質進化の次の段階は、遺伝プログラムが4文字から2文字に進化することで、それは人間が生み出したものでありながら、より高度な情報操作能力で独立した自らの文明と組織を生み出す。ファイブスター物語かな。2024/06/09
竜王五代の人
1
生物や星雲の形についての雑学書。形というものの研究がそこまで進んでいないのか、とにかく多くの話題に触れようとしたのか、どれもこれもさわりで終わる感がある。冒頭の「日本スゴイ」論がうるさい。2021/08/15
Heyryo Motoyama
1
意思に寄って形は作られない。既に決まったものであると。植物が重力を感じる方法とかも面白いけど、最後の章の宇宙と生命を絡める話も面白い。時間という感覚は生命にしかない。宇宙の年齢が137億年なのはそれを観測できる人間を生み出すのにかかった時間であると…なんか哲学的ですな。2016/08/21
321
1
きもい。折り紙の幾何学のページが個人的に分かりにくかった。3分の一作りたいです。90度じゃダメなのか?2011/01/14




