内容説明
米原万里の生涯とロシアとの関わりを探る手掛かりに―。
目次
対談 米原万里とロシア(亀山郁夫;小林和男)
回想の米原万里(建築家になる夢(井上ユリ)
聴かせる作家を偲んで(黒岩幸子) ほか)
ロシア解題(ロシア文学の一冊;ロシアの相貌)
パネル・ディスカッション ロシアの相貌(ミハイル・Y・ガルージン;近藤誠一;河東哲夫;小林和男;伊藤玄二郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AKIKO-WILL
27
米原万里さんのエッセイが好きで知った時にはすでにお亡くなりになっていて、この本はそんな万里さんを偲ぶ本にも思えます。巻頭には生前の万里さんの写真など見れて、ロシア語の同時通訳で活躍していた写真も見れて良かったです。井上ひさしさんや妹さんのお話も聞けて、万里さんが建築家になりたかったなど意外な話も聞けました。亡くなった後でも沢山の著作物が出るのも精力的に活躍していたんだな。と感じます。ロシアって暗くて硬いイメージがあるけど米原万里さんという人物が深く関わっていたと思うと少し興味が持てますね。2016/02/25
黒豆
7
米原万里さんに関する回想や追悼の言葉をまとめた本なのかと思ったら、後半はロシア文学やロシア人の気質についての話だった。それはそれで面白かった。身近な存在であった妹の井上ユリさん(夫の井上ひさしさんは序文を書いている)や、米原さんと仕事で関わったことのある人々の貴重な思い出話を読むことができて良かった。2014/06/19
はる
5
米原万里さんをテレビでよく見かけたのは、そうか、いま思えば1991年のUSSRの崩壊でロシア共和国に政治体制を変えた頃だったのか、と懐かしく彼女を思い出した。彼女の話の内容はもう覚えていないけれど、切れのよい口調の印象が残っている。同時通訳だけ?かと思ったら、神戸北野のケーキ恋しさ新幹線に乗るは、-50度の極北肉弾取材の行動派才女。司葉子さんと姻戚だったのですか、さぞや共産党と自民党が一つ屋根の下にあり賑やかだったことでしょう。追悼の各家言に今のウクライナーロシアとロシア人気質が読み取れるのも興味。2022/06/12
シモネッタ
4
100ページ程度の薄い本だけど、なかなか目がすべっていかない。内容が濃くて得るものが多くあるってこと。うれしい2016/12/25
小葉
4
◇ 米原さんの思い出等でまとめられた書かと思いきや、タイトル通り、後半は米原さん関係なく「ロシア」についての話で、ちょっと期待はずれ。相沢氏によるクロイツェル中尉の話は面白かった。[z]2009/08/15