内容説明
心奥で響く魂の根っこをつかみたい―村人たちが集う祝祭は、一つの完成した体系をもつ宇宙を描く。隣国の精神世界に触れる旅が始まる。小さな村々には「歴史」がいくつも刻印されていた。統治と被統治の痕跡もその一つ。学び合う気持ちで臨めば見えなかったものがおのずと立ち現れてくる。
目次
第1部 失われゆく伝統文化―民衆の世界(ムーダンとのひととき―仁王山のクッ;満天の星空に酔う―南海岸の鎮魂クッ;村社会のハレの日に集う―農耕儀礼の大綱引き;寒村に伝わる仮面劇の秘密―楊州別山台ノリの魅力;月夜に遊ぶ女たち―珍島のカンガンスルレ;魂を揺さぶる唄語り―パンソリの抱擁力)
第2部 日帝の置き去りしもの―民族の苦悩(あの冬の日の記憶―湖面の下に沈んだ村;日帝の置き去りしもの―日本統治の遺物;漢江の洪水で流された町―松坡山台ノリのたそがれ;霧の丘にいざなわれて―義兵たちの抗日独立運動;義兵のソウル奪還作戦―旧邑の面影;越南したムーダンと朝鮮戦争―金綿花さんの半生;二つの桃源郷―相似形をなす対立の構図)
著者等紹介
神谷丹路[カミヤニジ]
1980年代初め韓国延世大学に交換留学生として留学する。以後、韓国の歴史や文化を紹介する仕事にたずさわる。早稲田大学、法政大学等非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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