脱ニッポン記―反照する精神のトポス〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 462p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784773637014
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0030

内容説明

列島を北から南へ。現代社会が忘却の淵に追いやった人間の精神的いとなみと歴史的記憶を、旅先の現場と書物との対話を交えて思索した随想録。「いまだ・ない」図はどうやったらえがけるか。

目次

3・11以後の東京で―試されている私たちのヒューマニティ
1 “人間の大地”の記憶(北海道現代史との遭遇―空知地方の産炭地訪問 歌志内と夕張、北海道精神史の証人;札幌、旭川から奄美、サンクトペテルブルクへ―小熊秀雄・昇曙夢・柳瀬正夢に見る同時代の精神;開拓・開発という名の近代化の虚妄―掛川源一郎の戦後北海道、和気シクルシイの生涯、アイヌ共有財産裁判、北海道開発局、拓銀崩壊と雪印解体、苫東開発)
2 闘いと思念の刻印(海嘯に襲われた村々―3・11東日本大震災後の三陸海岸;東北を「見立てる」アヴァンギャルド―村上善男の劇空間、菊畑茂久馬の世界観、松本竣介の「観音芸術」;歴史の現場を伝える聞き書き―野添憲治のノンフィクション群と花岡事件;東北が育んだ思想―木村通夫の「がまん」、簾内敬司の「涙ぐむ目」、白鳥邦夫の「8・15」;闘いのあとの風景―島寛征の三里塚、寄せ場労働者 釜ヶ崎と山谷、川上徹、大窪一志の一九六〇年代論 ほか)

著者等紹介

米田綱路[ヨネダコウジ]
1969年奈良県生まれ。大阪大学大学院言語文化研究科修士課程修了。新聞社、出版社を経て週刊書評紙を発行する(株)図書新聞に入社。編集長を経て現在、同紙スタッフライター。『モスクワの孤独―「雪どけ」からプーチン時代のインテリゲンツィア』(現代書館、2010年)で第32回サントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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