スィンティ女性三代記〈下〉『スィンティ女性三代記(上)』を読み解く

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784773633115
  • NDC分類 283.46
  • Cコード C0022

内容説明

上巻『スィンティ女性三代記(上)私たちはこの世に存在すべきではなかった』の姉妹編。「ケルンデルバッハ家の一〇〇年」(ルードウィク・ラーハ著)を強制収容所から生還したローザ・ウィンターの証言で言及された用語や概念、そして第二次大戦期ヨーロッパでのロマやスィンティに対する迫害の歴史等に焦点を当て、ロマ差別の背景を詳説。

目次

第1章 上巻の「あとがき」について(オーストリア・ドイツ語と『オーストリア辞典』;「ツィゴイナー生活は愉快」だったのだろうか;自由な移動を保障した保護状と追放と法的保護の剥奪)
第2章 上巻の「ケルンデルバッハ家の一〇〇年」について(冷水の産湯―ヨーロッパの「ツィゴイナー」と日本の「サンカ」;社会の「近代化」と「ツィゴイナー差別」の深化;ウィーン時代のヒットラーと、オーストリア「併合」と総統の「郷里大管区」;「ツィゴナー迫害」の分岐点 移動禁止令の「ヒムラー通達」;「ツィゴイナー収容所」;レニ・リーフェンシュタールと映画『低地』)
第3章 上巻の「スィンティの生活はこんな風だった」について(「ツィゴイナー」の就学義務と就学禁止;ティロールのスィンティとロマ;ケルンテン州フィラッハ近郊のスィンティ;ラーヴェンスブリュック強制収容所でのスィンティとロマの女性たち;「人種優生学研究所」職員による「ツィゴイナー研究」;「ツィゴイナー社会」は閉鎖的か)
第4章 二次大戦敗戦後も継続した「ツィゴイナー差別」(ロマやスィンティもナチス被害者であると認めなかった行政機関;ナチス犠牲者の競合―周縁化が試みられるロマとスィンティ;ワシントンの「ホロコースト記念博物館」;ベルリンの「ホロコースト記念碑」)

著者等紹介

金子マーティン[カネコマーティン]
1949年イギリス・ブリストル市で誕生。1952年にオーストリアのケルンテン州フィラッハ市へ移住、1956年から日本へ移住、日本で高等学校を卒業。1970年からウィーン総合大学で日本学、民族学と民俗学を学ぶ。1978年に哲学博士号取得、ウィーン大学日本学研究所の教員となる。1991年から日本女子大学人間社会学部現代社会学科の教員、現在に至る。1983年にオーストリア国籍取得、日本在留資格は永住者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Arte

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どちらかと言えば、興味深いのは下巻で、ツィゴイナー(いわゆるジプシー)がナチス政権下でどのような扱いを受け、どのように迫害されたか、割合で言えばユダヤ人よりも死亡率が高かったにも関わらず、人種や宗教を理由に迫害されたのは我々だけ、とホロコーストの唯一性にこだわるユダヤ人達(例:エリ・ウィーゼル)から迫害を認めてもらえないとか、ヒトラーと仲良しで、戦後も過ちを認めなかった映画監督リーフェンシュタールの話とか。2018/01/30

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