出版社内容情報
20世紀初頭までの600年間、明・清帝国の皇帝が財力の限りを投入して造りあげた「紫禁城」(故宮)。TV局駐在員の妻として通算2回延べ6年間の北京滞在中、たびたび知人やジャーナリストを案内したときの経験や諸資料を集大成した「北京・故宮博物館」案内の決定版。150点を超える絵・写真・図版に加え、トイレの位置や休憩所、入閉館時間、コース別観覧時間などの実用情報を収載。歴史情報や収蔵物案内、うんちくエピソードも満載の、読むだけでも楽しい本。
紫禁城散策いろいろ事始め
目 次
【口絵】紫禁城を歩く
天安門から神武門へ向かって紫禁城の全体像をイラストで紹介
◆歴史にひたる
1 天安門
(1) 天承門から天安門へ
(2) 天安門広場
2 獅 子
3 護城河
4 午 門
5 太和殿
(1) 太和殿のテラス
(2) 太和殿内部
6 保和殿
7 乾清宮
(1) 遺言改竄の疑惑
(2) 内廷の抜け道
8 交泰殿
9 御花園
角 楼
景 山
◆内廷をかいまみる
1 西六宮
(1) 養心殿
(2) 軍機処
(3) 隆宗門
(4) 儲秀宮
(5) 長春宮
(6) 西太后
清を滅ぼす予言/内憂外患/西太后の君臨
(7) 皇帝の「御膳」
2 外東宮
(1) 乾隆帝の隠居所
(2) 九龍壁
(3) 『四庫全書』のねらい
(4) 時計館
(5) 暢音閣
(6) 乾隆花園
(7) 珍宝館
①金編鐘/②鎧兜/③象牙蓆/④大禹治水玉石
(8) 珍妃の井戸
◆宝物のかずかず
1 狙われつづけた宝物
2 青銅器
(1) 商王朝の力
(2) 青銅器と祭祀
(3
(1) 皇帝の退位
(2) 紫禁城を去る日
●付録――部分見取り図
乾清殿周辺(内廷)/東六宮・外東宮/西六宮/文華殿周辺/武英殿周辺
●参考文献
●あとがき
あとがき
「二〇〇八年のオリンピック開催地は北京に決定です」
喜びに沸く北京から、伝えるリポーターの背景には青い空に紅く映える故宮(紫禁城)がありました。
北京の中央に位置し、天安門から北に続く紫禁城は、万里の長城とならんで中国が誇る世界遺産の一つです。一四二〇年(日本では室町時代)に造営され、明代、清代、中華民国、中華人民共和国と中国の歴史の中心舞台になってきました。「夢魔なるかな」と、芥川龍之介に言わしめた紫禁城。その広大な空間をなんども訪ね、往時の姿を思い描きました。
紫禁城では、たとえば屋根の飾りや皇帝の玉座のまわりなど、いたるところにいる架空の動物は、すべて人間の願望を象徴しています。扉に打たれた鋲の数、柱の数、門の数にも、それぞれ意味が込められています。床に敷かれたレンガや石材、壁や柱の塗料などもただの建材ではありません。宮廷の調度品のひとつひとつにも皇帝や内廷の女性そして宦官たちがくりひろげたドラマと伝説が色濃く反映されています。いったいこの壮大な宮殿がなぜ、中国本土では辺境の北京に造られたのでしょうか。
夫の勤務にともなって二度にわたって北京で暮らし、日本か
経験に裏打ちされた確実な現地情報と豊富な図版・写真で北京・故宮の全体像を浮き彫りにする。個人で旅行する人のガイド書としても、また修学旅行のテキストとしても最適・必携の案内。
内容説明
明・清の歴代皇帝が国の富と力を傾けて創り上げてきた紫禁城は1924年、「ラストエンペラー」宣統帝溥儀の退位でその幕を下ろした。本書では、中華民国成立以降「故宮」と呼ばれることになった紫禁城を、最新情報と基本史料を駆使して紹介。日本画家でもある著者が、ジャーナリストや知人を連れて実際に城内を案内した体験を生かして、個人旅行者にも、また学習旅行にも適するように工夫した。
目次
歴史にひたる(天安門;獅子 ほか)
内廷をかいまみる(西六宮;外東宮)
宝物のかずかず(狙われつづけた宝物;青銅器 ほか)
誕生から終焉まで(紫禁城の誕生;紫禁城から故宮へ)
著者等紹介
竹田知代[タケダチヨ]
1950年生まれ。札幌市出身。1983~86年、1990~92年、北京に滞在。1981年から川合玉堂門下の興津漁春氏に師事。北京で水墨画、ニューヨークでウォーターカラーの技法を習得。日本画「金耀会」所属
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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