サイフォンの科学史―350年間の間違いの歴史と認識

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  • サイズ A5判/ページ数 259p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784773502381
  • NDC分類 534.49
  • Cコード C0040

内容説明

サイフォンの液体はなぜ動く?なぜこれほど長い間、間違った考え“大気圧原因説”が訂正されずに広まっていったのか…その謎ときと新しい教育プラン=授業書。

目次

1部 サイフォンの科学史(サイフォンとの出会い;サイフォンは大気圧によって動くか?―大気圧説VS大気圧否定説;大気圧説はどのように広まったか?―間違いの科学史;大気圧説の起源をさぐる―仮説と実験;“鎖モデル”の有効性―科学は「大いなる空想」にはじまる;“水分子の鎖”を垂らす方法―科学と技術の関係)
2部 授業書“水分子の鎖”とサイフォン(水はどっちから出る?;教訓茶わんのしくみ;“水分子の鎖”を垂らす方法)
実験的“科学史・科学教育”研究の提唱―あとがきにかえて

著者等紹介

宮地祐司[ミヤチユウジ]
NPO法人楽知ん研究所代表理事。仮説実験授業研究会会員。現在、私立東海高等学校(愛知)に理科教師として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

8
図書館にて。2012年刊行。奥付に初版2000部とある。詳しいことはAmazonレビューに譲るが、サイフォンは「大気圧によるもの」という説明はデザギュリエの啓蒙書からの孫引きであり、正しくはないのである(真空中でも起こるため)。で、この現象は流体力学で説明せねばならないのだが、本書はそこで不適当な説明をしちゃったため、著者は絶版としたそうである。むつかしいなぁ…。でも、俺もなんか大気圧なんでしょ、と思ってたワ。著者の科学史アプローチ自体は価値があると思います。18〜19世紀の科学見世物の研究。2019/07/13

毛利武良

4
☆☆☆☆ 大気圧って言われてもピンと来なかったんだけど勘は当たっていたんだ、と納得。分子も集まれば鎖となる。子供も理解できる簡単な実験と丁寧な説明の積み重ねで話は進んでいく。海外の古い文献を、丁寧に調べる著者の誠実な態度にはただただ感心。そんな昔から使われていたんだね。小学生の夏休みの自由研究にもお薦め。自分で実験するための図も丁寧で、これなら小学生でもお父さんの手助けなしできっとできる。さあ、作ろう。2013/08/19

ぼのまり

3
サイフォンの仕組みは紀元前に既に発見されているが、動作の仕組みに対する理解は意外とされていない。私もそのひとり、目から鱗の1冊。2013/03/19

ja^2

2
読みながら頭に浮かんだのは、例の小保方さんの件だ。我々は科学というと「誰にでも再現可能なもの」という知ったかぶりをしがちである。▼しかし、この単純なサイフォンの原理でさえも、実は再現するには細かな環境や実験器具の設定等が欠かせない。▼おそらく、その細部の設定こそが彼女のいう「コツ」なのではないか。論文の通りやっても再現できないからと、その存在を短兵急に否定するのはいかがなものか。結果はどうあれ、新しい科学的主張は迫害の歴史でもある。▼ところで、サイフォンの原理はベルヌーイの定理によって説明できるのでは?2014/05/01

Miyaz

0
著者は完全に間違えている。困ったものだ。2014/01/08

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