内容説明
絵は人類が発見した最大の「たのしみごと」の一つです。でも、「絵は自由に描くもの」という迷信が生まれてから、話がちがってきました。モデル・画材・技術…どれをとっても子どもたちやアマチュアの「自由」になるものはありません。だから人は「自分は下手だ」と自信をなくし、絵を描くことがきらいになってしまうのです。そんな悲しい事態に終止符をうつのが、まったく新しい描き方「キミ子方式」です。でも、ちょっと待って下さい。そこでは「何を描くか」がとても大切なんです。新しいモデルを発見することなしに、新しい描き方は生まれなかったのですから。プロのまねをしなければ、プロがくやしがるような絵が描けます。自由に描くのではなく、自由になるために描きましょう。
目次
最初の発見―「極楽鳥花」からはじまったキミ子方式
何も知らなかった自分の発見―イカ
「なまもの」へのこだわり―イカとスルメ
最初の人工物―毛糸のぼうし
バケツ物語―設計図が必要な人工物
毛もの羽もの―ニワトリ・ウサギ・犬
根っこの発見―タンポポ、そしてモヤシへ
尾頭付きの大衆魚―サバ
「部分と全体」を考えさせる“海のもの”
一粒のブドウ―“群”と“個”を考える〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きをふし
4
【動機】パターン・ランゲージの考え方に通じるところがあるらしく興味をもった。 【内容】楽しく絵をかくために、何を(モデル)、どのようにかけばよいか(キミ子方式)を、子どもたちと関わり合いながら発見してきた半生が書かれている。 【感想】悩みの生々しさや発見の新鮮さが実直に語られていて、しかし僕にはそれを比喩的にしか味わえないところが歯がゆい。「美術」が(たとえば「体育」よりも)嫌いだった人間からすると、地球の裏側をみるような感覚だった。2013/04/29
kkd
1
キミ子方式が生まれた経緯についての本。キミ子方式は基本的に漸進的成長プロセスを絵画で実現するもと。そしてThe Nature of Orderで言われている、シーケンス(センタリングプロセス)を自分で発見している、という意味で驚く。これは良い本。2009/12/18
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