内容説明
「組織のうつ症状」とは、組織の活性度が失われ、新規アイデアがイノベーションにつながらない悪循環を起こしている状態を指す。それは消極的・悲観的な価値基準に基づく意思決定によって維持されている。このメカニズムはうつ病における認知の歪みと基本的に同一と考え、認知行動療法を応用させて会社を元気にする諸施策を検討していく。
目次
1 組織活性化の意義
2 組織活性化を妨げている要因
3 組織のうつ症状
4 組織のうつ症状の治療
5 理論的統合
6 組織のうつ症状への処方箋
著者等紹介
杉本眞一[スギモトシンイチ]
ボナファイデコンサルティング株式会社代表取締役。1967年、千葉県生まれ。一橋大学商学部卒業後、ボストン・コンサルティング・グループにて様々な戦略立案および実行支援プロジェクトに従事。その後、富士化学工業(株)にて電池材料事業部長として新規事業の立上げを指揮した後、モニターグループ等戦略コンサルティングファームを経て、マーケティング戦略・ブランド戦略の策定および実行支援を専門とするプロフェットに参画、同社日本代表。2007年5月にボナファイデコンサルティング(株)を設立し、経営コンサルティングおよび人材育成支援を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カラクリ
2
様々な提案に対して”やらない”と判断してしまう価値基準を変えて、組織の活性度を上げることでイノベーションを起こし、結果として業績を向上させるためにはどうすればよいかを論じた本。個人に起こるうつ病を引き合いに出して組織のうつ病にも論じている。 最も心に残ったフレーズ:過去の単純な先に未来を描くのは、自分は変わらないことを前提としているからである。 まさにその通りだと思う。いつからでも人生は変えられる。2017/10/07
じめじめ
0
組織の不活性化要因「メンバの承認・自己実現欲求が満たされない経験→やってもどうせ無駄という帰納的判断→否定文化が組織に蔓延」がうつ病と同様のメカニズムと見る。認知行動療法をもとに①認知:ロジカルシンキングによる適切な課題設定&理解②行動:MVVなどを併用した行動変容の促しが有効。着眼点や発想は面白いが、結論がありきたりで弱い…2024/06/20