内容説明
オートポイエーシス論に基づく革新的な教育論の試み。オートポイエーシス論を概説するとともに、ニクラス・ルーマンの教育システム論にも言及しつつ、人間の発達と教育の本質、その方法と原理的な限界を考究する。
目次
第1部 オートポイエーシス論(オートポイエーシスとは?;三つのシステム)
第2部 オートポイエーシスの教育(人間の発達;教育の本質;教育の方法;教育の限界)
著者等紹介
山下和也[ヤマシタカズヤ]
1965年東京生。1989年京都大学文学部哲学科哲学専攻卒業。1992年京都大学文学修士。1995年同大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得退学。1999年ボン大学哲学科博士課程修了。2001年ボン大学哲学博士。2006年より京都文教大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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oooともろー
3
オートポイエーシス理論はメタ理論的な面があり、全てを包括できてしまう。便利だが安易な方向へ流れやすい論理。2017/05/17
KJ
1
社会・発達・教育あたりをオートポイエーシスの視点から解説してくれて理解が深まった。理想に傾倒することの無意味さや、仕組み上他人はおろか自分自身の認識すら正確にはできないこと等、行き過ぎた期待をさっさと捨てる勇気をくれる本としても読めた。この視点から見ると人間も発酵する微生物のよう。/教育にできることはせいぜい自律的に生成するシステムを攪乱して傾向づける(できないこともある)ことくらい、というのは救いがないようで「それくらいはできるのね」と希望にも感じた。結局は理想ありきでなく蓋然性を高めようということか。2025/07/17
抹茶ケーキ
0
オートポイエーシス論から教育を論じる。オートポイエーシスから見た教育学は従来の教育学とは全然異なるらしいけど、言うほど目新しさを感じなかった。構造的ドリフトが中心的な概念なのだろうけど、それがどういう働きをするのかわからないんだったら結局行き当たりばったりにならないんだろうか。オートポイエーシス論の四つの柱のうち、「入力と出力の不在」の理解に苦しんでいるのだけれど、その概念は使われておらず肩透かし感というか徒労感を感じた。他にも色々読んでみようと思った。2016/02/14
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