内容説明
天草の崎津浦を舞台にくりひろげられ、しいたげられた“らんぽ騒動”と“からゆきさん”の人間性回復をめざす、それにまつわる偶然から必然へと展開して行った若い天草の男性と東京の女性とのロマンある真実の物語。
著者等紹介
鶴田文史[ツルタブンシ]
本名、鶴田八洲成。1936年2月1日生。熊本県本渡市在住。(京都)立命館大学文学部史学科日本史学専攻卒。兵庫県立高等学校、熊本県立高等学校(歴史担当)。(全国)歴史教育者協議会(退職前)、熊本史学会、熊本近代史研究会、天草文化協会、長崎史談会、長崎県地方史研究協議会、ほか多数所属。天草歴史文化遺産の会顧問、天草史談会継承代表、天草文芸会継承代表、本渡祗園橋を守る会副会長、日本の石橋を守る会副会長主宰西海の乱史研究会、西海文化史研究所。専攻は地域史、文化遺産史、農民史、キリシタン史、文芸史、歴史小説、史詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みーまりぽん
8
二篇の物語がこのタイトルのもとに収録されています。一つは「天草の夜明け」、明治初期の血税騒動の中心人物たちを描いた時代もの。会話が当然ながら方言なので一度で読み取れなかったりする反面、だからこそ活き活きと感じたのかと。 二つめの「しまかげ」のほうは現代の話。「らんぽ騒動」(=血税騒動)の調査をしている地元の青年と、東京から来た「からゆきさん」に関して調査する女性との出逢い。 こちらは作者の鶴田文史さんと「サンダカン八番娼館」著者の山崎朋子さんとの実際の出逢いを描いたもの。 何が起こるってわけじゃないけど。2015/01/06