内容説明
本書は、ただひたすら真実在へ向かっての「絶対無」の視点からという意味で「新しい宗教哲学的」模索である。つまり、実存と本質との根源の場に開けている絶対の場の開けにおける真実在の世界に向かっての、キェルケゴールを介しての宗教哲学的探求である。
目次
キェルケゴールの研究
キェルケゴールと禅の教え
キェルケゴールと西田哲学
弁証法神学とキェルケゴール
時と永遠の問題
実存理解の問題
言葉と伝知の問題
自由の問題
虚無と悪の問題
自然の問題
時と歴史の問題
ニヒリズムの問題―ハイデッガーとP.ティリッヒとにおけるニヒリズムの問題との連関において
実存弁証法の問題―ヘーゲルの弁証法とカントの弁証論との連関において
哲学と神学の問題―ハイデッガーとの連関において
愛の問題
不安の問題―P・ティリッヒとハイデッガーとにおける不安との連関において
真理の問題―ソクラテスにおける想起の連関において
単独者の問題
悪の問題
実存の問題―ニーチェにおける生の連関において