内容説明
大正デモクラシーは、歴史的にも激動の時代であった。壮大な米騒動という巨大な暴動を経て、労働運動がおこり、日本で初めて共産党も誕生した。だが関東大震災という有史以来の災害がおこり、その混乱に便乗した朝鮮人の虐殺。亀戸事件、大杉栄夫妻の虐殺によってデモクラシーの息の根が止められた。しかし、武者小路実篤たちのおこした「新しき村」は生き残り、70年の歳月を経て、今日は日本一の農業をつづけている。歴史的な激流を小説にして書いた物語である。
目次
長かった1日
第一次大戦とロシア革命
米騒動と大衆運動
労働運動がおこる
日本共産党誕生
第一次検挙
関東大震災
亀戸事件
大杉栄夫妻の虐殺
翔く新しき村は創られる
新しき村70周年記念―仙川シンポジウム集会