内容説明
ロシア公文書館に秘匿されたコミンテルン資料より、初期アメリカ共産党から第二次大戦までの膨大な秘密ファイルの調査レポート。アメリカ共産党についての初の学術的研究問題の書。日本の共産主義運動史にも欠かせぬ基礎資料である。
目次
第1章 背景
第2章 秘密活動の性癖―1920年代から1930年代初期
第3章 アメリカ合衆国共産党の秘密組織―初期の活動
第4章 秘密組織の拡大
第5章 秘密世界のもう一つの側面
第6章 アメリカ合衆国共産党、秘密組織、NKVD
第7章 第二次大戦を戦うアメリカ共産党の地下組織
第8章 ソビエト情報機関とアメリカ人共産主義者、1942‐1945年
第9章 結論
著者等紹介
岡本和彦[オカモトカズヒコ]
1966年熊本生まれ。1999年一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。現在日本学術振興会特別研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ScorpionsUFOMSG
5
【VENONA:the Origin ヴェノナが暴いた通信記録、その原文】 『ヴェノナ:解読されたソ連の暗号とスパイ活動』でおなじみのハーヴェイ・クレアとジョン・アール・ヘインズによる著書。 同上の『ヴェノナ:解読されたソ連の暗号とスパイ活動』を”オフィシャル盤”とするならば、本書『アメリカ共産党とコミンテルン』は”デモテープ”に該当するものであるといえます。 2017/01/31
だーよし
3
面白いか面白くないか、で言えば正直なところ面白くない。けれども、それだけが本の読み方でもないわけで・・・。2015/04/04
浪
0
日本共産党中央委員会壊滅期のアメリカ共産党日本人部などによる外からの再建援助を理解する助けとなるでしょう。しかし訳者あとがきで明記されているように、資料部分はともかく地の文がセンセーショナルすぎ露悪的かつ反共的すぎる。2023/03/19