美味しさの脳科学―においが味わいを決めている

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  • サイズ B6判/ページ数 353p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772695404
  • NDC分類 491.376
  • Cコード C0040

出版社内容情報

<美味しさの正体を、脳科学がとらえた!>

美味しさ(味わい)は、口ではなく、脳が創り出している。
その決め手は、口中から鼻に抜けるにおいであり、
「においのイメージ」がパターンとして、脳で味わいを生み出すのだ。

このにおい感覚は、嗅覚の鋭いイヌよりも、ヒトのほうが断然、上回っている。
そんな繊細な「においx味わいの感覚」こそ、ヒトを進化させ、
また今日でも、生涯にわたり深い影響を及ぼしている。

驚きの知見、満載の「ニューロ・ガストロノミー」へ、ようこそ!

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::著者:: ゴードン・M・シェファード
イェール大学・医学大学院の神経生物学教授。『ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス』誌の前編集長も務める。
味わいとにおい、脳に関わる研究の第一人者。また、脳の「微小回路」の発見・命名者としても知られる。
『脳のなかの匂い地図』(PHP)の著者、森憲作・東大医学部教授も、教え子のひとり。

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::主な内容::

・味わいは脳の創造物である
・「ニューロ・ガストロノミー」の提唱
・犬と人間の嗅覚を比べる

・鼻をつまむと味がよく分からなくなるわけ
・においは顔に似ている
・においはどのように脳で味わいに変わるのか?
・分子ガストロノミーとの連携へ

・風味が大切なわけ
・記憶とにおい:プルースト再解釈
・過食と肥満の原因
・風味の神経経済学

・言語とのかかわり:ワインを語る言葉
・意識・無意識とのかかわり
・においと風味が人類を進化させた
・ 胎児から老年まで

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::絶賛! ::

味わいを感じるしくみから、その社会的な影響まで、
本書は味わいに関する新たな道を切り拓く。
――リチャード・ランガム~『火の賜物』の著者

私たちの健康と幸福にとって欠かせなくなるだろう、
ニューロ・ガストロノミーのめざましい成果を伝えてくれる。
――『ネイチャー』

目次

第1部 鼻とにおい(においと風味の研究の革命;犬と人間の嗅覚を比べる(レトロネイザル経路に注目) ほか)
第2部 においを描く(におい分子の受容体;感覚イメージの形成 ほか)
第3部 風味の創出(嗅覚と風味;味覚と風味 ほか)
第4部 風味が大切なわけ(嗜好と渇望;風味と記憶:プルースト再解釈 ほか)

著者等紹介

シェファード,ゴードン・M.[シェファード,ゴードンM.] [Shepherd,Gordon M.]
イェール大学・医学大学院の神経生物学教授。『ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス』誌の前編集長も務める。においと味わい、脳に関わる研究の第一人者である。知覚、情動、記憶、意識、言語、意思決定なども含めた統合的な味わいの脳神経科学「ニューロ・ガストロノミー」を提唱(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

23
Neurogastronomy。分子が鼻のセンサーに触れるときに臭う。分子の形をセンサーは緩やかに認識する。口は忙しい。噛み、ベロを動かし、息をして、味わい、喋る。味と臭いを言葉にする。味、臭いは、空間パターンで脳に刻まれる。哺乳類から二足歩行の進化の過程で、発達してきたのではないか。母親の胎内にいる時から、嗜好は刻まれる。生まれながらに味を理解し、表情に現れる。僅かな味の違いが分かる人たちがいる。臭いのクオリア。プルースト。バナナの臭い。フライドポテトとトマトケチャップとマスタード。アンドロステノン。2019/04/30

俊介

15
「美味しさ」とは何か。基本的にはそれは、味・匂い・テクスチャー(食感)などを総合的に評価したものだろう。だが著書は言う。「美味しさとは、匂いだ!」。という訳で、本書もほぼ匂いの話しだ。脳科学が専門である著者の解説は結構難しいのだが、匂いの認知科学的な話し、つまり、最初は「匂い物質」が引き起こす物理的な反応が、いかにして脳内で「いい匂い〜」「臭い!」という快不快を伴った「感覚の質(クオリア)」に変換されるか、の話しは楽しい。そして、本題の「美味しさ」との関係。著者が、美味しさとは匂いだと言うのも根拠がある。2020/10/12

くさてる

8
「味わいは脳の創造物である」がテーマ。匂い、味わいと脳の仕組みの関係性についての本です。最新の研究と具体例を丁寧に紹介した内容で、大学の教科書レベルの難解さだと感じました。でも、とにかく味わうということにこだわった内容なので、味覚の問題に興味がある人ならば手にとって損はないと思います。2014/07/05

4
読みやすくそして、しっかりと解説された本でとてもよかった。 他の人のレビューにもあるが訳文も読みやすい。 風味に焦点を当てた脳科学の本だが、しっかりと科学的根拠も書かれているので嗅覚系に関して勉強する際の入門書としてもとてもいい本だと思う。2018/07/19

1018

3
味わいは口から鼻にぬける嗅覚が関わっているとのこと。確かに鼻がつまっていると、ご飯があまり美味しく感じられなかった気がする。なるほどねぇ~2016/12/03

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