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内容説明
チェルノブイリ原発事故後、被災国では破局的な人口減少に直面している。高い死亡率と低い出生率、そして先天的奇形の増大は、ほんとうに経済的要因だけで説明できるのか。長期間の医学的、社会学的調査から、放射性セシウムが人びとの生殖系に与える影響を考察した必読書。
目次
第1部 体内に取り込まれたセシウム137とヒトの生殖過程(チェルノブイリ原発事故以前と以降のベラルーシ共和国の放射能汚染と人口統計の状況;放射性セシウムが体内に取り込まれる条件での女性生殖器官の病態;放射性セシウムが体内に取り込まれた状況での男性生殖器官の変化;放射性セシウムがもたらす突然変異誘発作用;妊娠中および授乳期間中における放射性核種の体内取り込みの特徴;放射性セシウムの体内取り込みにともなう出生前と出生後の発育の病理;胎盤の放射性セシウムの取り込み;放射性セシウムを取り込んだ母―胎児系の内分泌の相互関係;胎児と新生児の放射能毒性症候群)
第2部 チェルノブイリ原発事故で被災したウクライナ住民の生殖に関する健康状態(放射能汚染郡の出生率の動向;人びとの生殖損失の特性評価と出生率の変遷への関与)
付録 CONSEQUENCE OF THE CHERNOBYL DISASTER:REPRODUCTION OF HUMAN BEING IN CONDITION OF RADIATION EXPOSURE
著者等紹介
バンダジェフスキー,ユーリ・I.[バンダジェフスキー,ユーリI.] [Бандажевский,Ю.И.]
1957年、ベラルーシ、グロドノ州生まれ。1980年、国立グロドノ医科大学卒業。1982年、病理解剖の臨床研修を終え、ジュニア研究者として中央科学研究所に入所、同研究所所長に就任。1990年、ゴメリ医科大学を設立し、1999年まで学長、病理学部長を務める。ベラルーシコムソモール賞、アルバート・シュバイツァーのゴールドメダル、ポーランド医学アカデミーのゴールドスターを授与される。本研究の成果が、「放射線は人体の健康にほとんど影響しない」というベラルーシ政府の方針に反したことから、入学試験の賄賂汚職の容疑で逮捕され、8年間の禁固刑に処せられる。現在はウクライナ(キエフ)に在住。エコロジー健康調整分析センター理事長
ドウボバヤ,N.F.[ドウボバヤ,N.F.] [Дубовая,Н.Ф.]
ウクライナ保健省シュピーク記念学士教育国立医学アカデミー準教授(食物衛生学および子どもと未成年者衛生学講座)。医学修士、上級科学研究員
久保田護[クボタマモル]
チェルノブイリの子供を救おう会代表。茨城大学名誉教授(工学博士)。大正13年(1924)9月生れ、昭和18年(1943)9月旧制水戸高等学校卒業、東京帝国大学入学、昭和21年(1946)9月同学第二工学部卒業、国産鉄工株式会社、下妻第二高等学校、日立工業高等学校、茨城大学工学部に勤め、平成4年(1992)4月茨城大学名誉教授、平成15年(2003)4月叙勲、勲三等瑞宝章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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