内容説明
現代の心理療法、精神病理学に影響を与え続ける精神分析家、ウィルフレッド・ビオン―彼の著作を読むことは、臨床家にとってほかに置き代わることのない体験と言える。本書では、一冊を通じて、ビオンの数多くの著作や講演録を年代順に辿り、ほぼすべての彼の仕事に触れることができる。難解さでも知られるビオンの言葉を紐解く有意義な背景情報を含み、心的機能に関する彼の独創性に富む洞察や技法の発展への理解を深める最良の手引。
目次
第1部 中間休止以前―知における変形(伝記(1897‐1966)
集団における体験とその他の論文(1961)
精神病に関する論文(1953‐1960)
経験から学ぶこと(1962)
精神分析の要素(1963)
変形(1965))
第2部 中間休止以後―Oにおける変形(伝記(1967‐1979)
注意と解釈(1970)
再考―精神分析に関する論文集への「解説」(1967)
未来の回想(1977)
講演、セミナー、そして講演の準備としてのいくつかの短いテキスト(1973‐1979)
自伝
ビオンの考えのさらなる展開)
著者等紹介
松木邦裕[マツキクニヒロ]
1950年佐賀市生まれ。熊本大学医学部卒。1985年~1987年に英国ロンドンのタビストック・クリニックへ留学。2009年~2016年京都大学大学院教育学研究科教授。現在は精神分析個人開業。日本精神分析協会正会員。京都大学名誉教授
清野百合[セイノユリ]
1999年京都大学医学部卒。精神科医。臨床心理士。2018年日本精神分析学会奨励賞(山村賞)受賞。日本精神分析協会候補生。現在、勝田クリニック勤務および個人開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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