内容説明
性愛的転移、治療者/患者の妊娠、母親になるという「断絶」体験、暴力的ファンタジー、攻撃者との同一化、トラウマ体験の「憑依」、治療者の死…“臨床的なお話”でたどる、現代精神分析のリアル。
目次
はじめに―欲望、母親、そして他者
第1部 エニグマティックなものとプラグマティックなもの(エラ―欲望の謎;ベンとレオ―興奮したおバカさん;ダニー―幽霊と母親の肌)
第2部 エニグマティックな知(セリーヌ―まとまりの断絶;トマーズとロン―謎めいた言語;カレン―言葉と沈黙 ほか)
第3部 未知なるもの(セックスとキッチン―女性の欲望の神秘;ジョー、シモーヌ、そしてまだ知らない人たち―3つの妊娠と精神分析;ソフィとサラ―夢、エナクトメント、謎めいた未来)
エピローグ―死
著者等紹介
北村婦美[キタムラフミ]
精神科医、臨床心理士。日本精神分析学会認定精神療法医スーパーバイザー。1996年、京都大学医学部卒業。精神科病院・総合病院精神科勤務を経て、現在太子道診療所精神神経科、東洞院心理療法オフィスにて勤務。2019年、日本精神分析学会奨励賞(山村賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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