内容説明
怒りという誰にでもあるごく自然な感情は、出来事自体ではなく、その出来事への見方に原因がある時に問題となる。本書では、怒りを、前向きで建設的な「自然な怒り」と、毒性や問題のある「寄生性の怒り」の2つに分け、怒りが起こりやすい思考について取り組みやすくし、後者を予防・軽減するための認知行動療法(CBT)に基づいたテクニックを紹介していく。各理論やエクササイズがすべて誰にでも万能というわけではないが、あなたにとって役立つものに取り組み、記録を付けていけば、この本は構造化された日記として進歩を辿る場となっていき、あなたの暮らしの中で起きている問題について知るための最良の手段となる。この強力なツールに取り組むことで、怒りの問題から少しずつ解放され、これからの人生をはるかに建設的に過ごせるようになろう。
目次
さまざまな角度から怒りを見る
怒りと闘う6つの方法
前向きに変わるには
観点の問題を解決する
不公正に対処する
心身関係から解決する
フラストレーションと緊張に対する耐性を高めて解決する
CBTの問題解決アプローチで解決する
アサーティヴに解決する
効果的に気持ちを伝える
怒りを制する
怒りの専門家からのとっておきの助言
著者等紹介
クナウス,ウィリアム・J.[クナウス,ウィリアムJ.] [Knaus,William J.]
ウィリアム・J・クナウス博士(EdD)は有資格の心理学者で、46年以上にわたり、不安や抑うつ状態、先延ばしに苦しむ人々の治療に当たっている。『ザ・トゥデイ・ショー』など、地方版や全国版のテレビ番組に数多く出演し、100以上のラジオ番組にも出演している。『USニューズ&ワールド・リポート』や『グッド・ハウスキーピング』などの国民的雑誌、『ザ・ワシントン・ポスト』や『シカゴ・トリビューン』などの主要新聞も、彼の考えを掲載している。また、ポスドクを対象とした論理情動療法(REBT)の心理療法訓練を創始した指導者のひとりでもある。自著、共著は総数25冊以上にも上っている
堀越勝[ホリコシマサル]
国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター特命部長(前センター長)。公認心理師、臨床心理士。米国のバイオラ大学で臨床心理学博士を取得、マサチューセッツ州のクリニカル・サイコロジストのライセンスを取得。ハーバード大学医学部精神科においてポストドクターおよび上席研究員。ケンブリッジ病院の行動医学プログラム、マサチューセッツ総合病院・マクレーン病院の強迫性障害研究所、サイバーメディシン研究所などで臨床と研究を行う。2001年に帰国、翌年から筑波大学および、駿河台大学で教鞭をとり、2010年より現研究所勤務
浅田仁子[アサダキミコ]
お茶の水女子大学文教育学部文学部英文科卒。社団法人日本海運集会所勤務、BABEL UNIVERSITY講師を経て、英日・仏日の翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 和書
- 影裏 文春文庫