内容説明
赤ちゃん観察(乳幼児観察)とは、生まれた直後の赤ちゃんがいる家庭に訪問し、その赤ちゃんが2歳になるまで、毎週1時間、赤ちゃんと家族のこころの交流を観察することである。そこには、人間の成長に関する十人十色のドラマがあり、赤ちゃんの成長への欲求や不安が交流の中で表現される。観察という交流のあり方を、現在子育て中のママや子育てとこころのケアに携わる方に共有してもらいたい、という思いから生まれた1冊。
目次
第1章 「おっぱいと抱っこ」と赤ちゃん観察
第2章 乳幼児観察は子どものこころの診療
第3章 他者の気持ちに巻き込まれつつ自分でいること―茜ちゃんと家族の観察事例から
第4章 赤ちゃん観察と子育て支援―碧くんとお母さんの観察事例から
第5章 対談:保育者から臨床心理士へ―赤ちゃん観察と子育てをいきる
第6章 周産期心理学にいかす赤ちゃん観察―家族ときょうだいの力を中心に
第7章 タビストック方式乳幼児観察からの贈り物
第8章 対談:保育臨床と赤ちゃん観察
第9章 乳幼児精神保健にいかす乳幼児観察
第10章 20年の赤ちゃん観察を振り返ってみて
著者等紹介
鈴木龍[スズキリュウ]
1969年東京大学医学部卒業。精神医学専攻。1979~1986年、ロンドンに留学。ユング派の精神分析の訓練を受けつつ、ダヴィストック・クリニック思春期部門で精神分析的精神療法の訓練を受け、その一環として乳幼児観察を行った。1987年以来、鈴木龍クリニックにおいて精神療法中心の臨床を行い、それを並行して乳幼児観察セミナーを主宰してきて、現在に至る
上田順一[ウエダジュンイチ]
慶應義塾大学・慶應義塾大学大学院修了、臨床心理士/日本精神分析学会認定心理療法士。現在、横浜市教育委員会人権教育児童生徒課学校カウンセラー(横浜市保土ケ谷区こども家庭支援相談)/武蔵野大学看護学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。