臨床心理学増刊<br> 当事者研究と専門知 - 生き延びるための知の再配置

個数:

臨床心理学増刊
当事者研究と専門知 - 生き延びるための知の再配置

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ B5判/ページ数 164p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784772416412
  • NDC分類 493.72
  • Cコード C3011

出版社内容情報

「当事者研究」と多様なフィールドの専門知とのコール・アンド・レスポンスが生み出す、生き延びるための知の再編成の試み。当事者の日々と世界は「こまったこと」にあふれている。そして、そのたびごとに創意工夫で「こまったこと」に対処していく。「こまったこと」への対処という経験から、人は「当事者になる」。このプロセスにおいて、それぞれの当事者は固有の「知」を獲得していく。一人一人の個人から生み出される知でもあり、仲間と共同制作する知でもあるそれは、当事者(たち)の唯一無二の「経験?アクション?関係」から生まれた実践知として、共有され、継承される。一方、必ずしも当事者とオーバーラップするとは限らない専門家=研究者による専門知は、当事者による実践知との同心円を描かず、また当事者ニーズから乖離しうるだけでなく、時にパターナリスティックな動機によってこれを疎外することさえある。
では、いかにして「専門知」は当事者による「実践知」へと寄与できるのか――これが本特集を貫くリサーチクエスチョンとなる。このリサーチクエスチョンを解明するべく、「言いっぱなし聞きっぱなしの当事者研究会議」を通じて、これまで交わることの少なかった各分野の当事者が、互いの領域で共有・継承されてきた「実践知」を紹介し合い、それと同時に、残された問いを示しつつ、現時点での回答を専門家にオーダーする。「いっしょにつくる当事者共同研究」では、オーダーを受諾した専門家が、編集会議の問いに答える形で自らの専門知を開示し、それでもなお残る問いを返していく。
医療・保健・福祉領域における静かなる革命、当事者研究と、各分野の専門知とのコールアンドレスポンスが生み出す、生き延びるための知の再編成の試み。

1 みんなでつくる当事者研究

知の共同創造のための方法論
熊谷晋一郎

2 言いっぱなし聞きっぱなしの「当事者研究会議」

座談会
言いっぱなし聞きっぱなしの「当事者研究会議」
[司会]熊谷晋一郎/秋元恵一郎・綾屋紗月・楳原節子・上岡陽江・倉田めば・白井誠一朗・美郷・山根耕平

3 いっしょにつくる当事者共同研究

1?遺産継承
対談
継承すべき系譜?―運動
熊谷晋一郎・尾上浩二
 
座談会
世代間継承?―身体障害・難病篇
[司会]熊谷晋一郎/川合千那未・川?良太・白井誠一朗・廣田喜春
 
継承すべき系譜?―自助グループ
野口裕二
 
座談会
世代間継承?―自助グループ編
秋元恵一郎・楳原節子・上岡陽江・熊谷晋一郎・倉田めば・美郷
 
2?スティグマ
 
多重スティグマ?―精神障害と恥
樫原 潤・石垣琢麿
 
多重スティグマ?―依存症・セクシュアリティ・HIV/AIDS
新ヶ江章友
 
多重スティグマ?―依存症者の子育てとスティグマ
熊谷晋一郎
医療者の内なるスティグマ―知の再配置の試みから
熊倉陽介
 
差別されない権利と依存症
木村草太
 
3?当事者性と専門性/当事者性の専門性
専門家と当事者の境界
信田さよ子
 
ピアワーカーの政治(politics)
松田博幸
 
アカデミズムと当事者ポジション
上野千鶴子
 
4?回復―言葉・集団・健康の視点から
ハームリダクションのダークサイドに関する社会学的考察・序説
平井秀幸
 
言葉と組織と回復―当事者研究・自助グループと対話
大嶋栄子
 
「ゆるゆる組織」のエビデンス―当事者運営組織と高信頼性組織研究
中西 晶
食生活と回復のメカニズム―精神栄養学の立場から
功刀 浩

4 「いっしょにつくる当事者共同研究」のその後

「知の共同創造と再配置」のための編集後記―「当事者共同研究」への応答
熊谷晋一郎

熊谷晋一郎[クマガイシンイチロウ]
編集

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

55
【いかにして「専門知」は当事者による「実践知」へと寄与できるのか】『臨床心理学』増刊第10号。熊谷晋一郎・責任編集。“言いっぱなし聞きっぱなし”の当事者研究を通じて、これまで交わることの少なかった各分野の当事者が、互いの領域で共有・継承されてきた“実践知”を紹介し合い、同時に、残された問いを示しつつ、現時点での回答を専門家にオーダーする。「編集後記」で、<待ったなしで襲ってくる日々の困難を前に、当事者の多くは「使えるものは何でも使う」「専門家という敵の武器でも使う」といったリアリティを生きている>と。⇒2023/09/16

ゆとにー

13
当事者研究三部作の第二弾(あとから知った)。先達の当事者の踏み鳴らした「獣道」的な知に、アカデミズムの培った「舗装道路」的な知を当事者目線で再配置し、当事者にとっての知の見取り図を作成する試み。方法論もしたがって当事者が編集委員を組織し、協議結果からテーマを専門家に発注するという逆転した手法を取る。当事者とはフォーカスが異なりかつ主導権を握りやすい制度側の論理を相対化し慎重に距離を取っている。当事者が拙速に制度に接近して取り込まれることのまずさを熟知しているのだ。この態度を背景づけるのは、既存の問題に加え2019/08/18

ショコラ

0
あややさんの発達障がいのピアスタッフについてがこの本の中で一番良かった2019/09/18

kuma

0
知見の広さと深さに圧倒された。2018/10/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13045211
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。