出版社内容情報
ミルトン・エリクソンとその高弟アーネスト・ロッシによる,催眠療法のエッセンスを伝える三部作の第二弾。前著『ミルトン・エリクソンの催眠の現実』に続いて,催眠テクニックの応用の実際から,催眠療法の創造的なプロセスを達成する方法を深めていく。
セクション?では,エリクソンの臨床催眠についての歴史的に重要な講演を提示し,新しいアプローチへの大きなパラダイムシフトが説明される。
セクション?とセクション?では,トランス誘導と催眠療法に対するエリクソンの二つの基本的アプローチであるカタレプシーと観念運動シグナリングに焦点を当てている。セクション?では歴史的にカタレプシーを検討し,広く知られている臨床的トランス,そして変性状態の主観的な経験の解説がされ,さらに,カタレプシーを利用したエリクソンの握手誘導について,詳しく説明している。セクション?では催眠誘導におけるリバースセットが説明され,エリクソンがトランスを深めて,リバースセットを確立する手段として,考えることとすることの間で,解離を促進する方法が示されている。
最後のセクション?では,催眠経験の学習を取り扱い,臨床催眠を使用する専門家をトレーニングし,自分自身のプロセスを経験できるようにする過程が示される。
本書を繙くことによって,エリクソンに薫陶を受けるロッシとともに,エリクソン催眠の深奥に触れることができるであろう。
ミルトン・H・エリクソン[ミルトンエイチエリクソン]
アーネスト・L・ロッシ[アーネストエルロッシ]
横井 勝美[ヨコイ カツミ]
内容説明
講演と面接記録から辿る臨床催眠の奥義。メスメル、シャルコー、ベルネームらから連綿と続く近代催眠の歴史をふまえて、発展させ洗練させていったエリクソン催眠の集大成!
目次
セクション1 催眠への間接的アプローチ(精神医学における催眠―オーシャン・モナークでの講演;間接的コミュニケーションへのユーティライゼーション・アプローチ)
セクション2 催眠誘導と催眠治療におけるカタレプシー(歴史的展望の中でのカタレプシー;自発的なカタレプシーの認識 ほか)
セクション3 催眠誘導と治療における観念運動シグナリング(観念運動性の動作とシグナリングの歴史的視点;自発的な観念運動シグナリングを認識すること ほか)
セクション4 懐疑的な心によるトランス経験の学習(トランスの最小の徴候を経験して学習すること;催眠現象の経験的な学習 ほか)
著者等紹介
横井勝美[ヨコイカツミ]
1955年生まれ。1981年愛知学院大学歯学部卒業。1985年愛知学院大学歯学部歯学専攻科(大学院)修了。歯学博士。愛知学院大学歯学部非常勤講師(小児歯科学講座)。愛知県あま市にて横井歯科医院開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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