内容説明
認知行動療法の発展形としてのスキーマ療法は、境界性パーソナリティ障害などパーソナリティや対人関係の課題を抱えたクライアントを対象に、幼少期に満たされなかった感情から生まれる「早期不適応的スキーマ」を明らかにし、スキーマの「呪縛」からの回復を目指す。本書で強調される「モードアプローチ」は、各スキーマモードごとに設定された対処モデルに沿って、感情表現の自由と安全を提供して「治療的再養育法」を行ないながら、健康で安定した当事者の内なる「ヘルシーアダルトモード」を育むことを目指す。臨床に即応用できるスキーマ療法プラクティカルガイド!
目次
第1部 ケースの概念化(スキーマ療法とは何か?;モードの概念;モードの概念について当事者と話し合う)
第2部 治療(治療の全体像;コーピングモードを克服する;脆弱なチャイルドモードに対応する;怒れるチャイルドモードと衝動的チャイルドモードに対応する;非機能的ペアレントモードに対応する;ヘルシーアダルトモードを強化する)
著者等紹介
アーンツ,アーノウド[アーンツ,アーノウド] [Arntz,Arnoud]
オランダのマーストリヒト大学の臨床心理学・実験精神病理学の教授であり、同大学の実験精神病理学研究所の科学部門のディレクターでもある。不安障害とパーソナリティ障害に関して、その心理学的な理論背景や治療について専門に研究を行っている。現在進められている、さまざまなパーソナリティ障害に対するスキーマ療法の効果についての多施設共同試験による一連の調査は、彼が主任調査員として推進しているものである。CBTとスキーマ療法の実践家でもある
ヤコブ,ジッタ[ヤコブ,ジッタ] [Jacob,Gitta]
臨床心理士であり、ドイツのアルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルク(フライブルク大学)の臨床心理学・心理療法学科において、認知療法とスキーマ療法を実践している。国際スキーマ療法協会創立時からの役員会メンバーであり、フライブルク大学病院の精神医学・心理療法部門における境界性パーソナリティ障害ワーキンググループの元グループリーダーでもある
伊藤絵美[イトウエミ]
1996年、慶応義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。2004年より、洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長、千葉大学子どものこころの発達教育研究センター特任准教授。博士(社会学)、臨床心理士
吉村由未[ヨシムラユミ]
修士(心理学)。臨床心理士。立教大学大学院文学研究科心理学専攻臨床心理学コース博士課程前期課程修了。現在、洗足ストレスコーピング・サポートオフィスシニアCBTセラピスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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