内容説明
本書では、わが国の心理臨床の礎を築き、先頭に立って牽引してきた三人の先達、村山正治、平木典子、村瀬嘉代子が、それぞれの講義の中で自身の臨床の原点を振り返り、心に留め置くべきポイントやヒントをちりばめながら、臨床スタイルの確立に至る道のりを語る。第2部では、第一線で心理臨床の仕事に取り組んでいる臨床家による、各講師への講義の内容をふまえたインタビューを収載し、三人の仕事をさらに深く明確に浮かび上がらせている。また、第3部で、講義の企画者である大正大学カウンセリング研究所の教官により、心理臨床における各領域の現状が心理職の心得とともに述べられる。
目次
第1部 心理臨床講義(福岡人間関係研究会・あるパーソン・センタードコミュニティの創設・展開・活動から学んできたこと―21世紀における人間・組織・リーダー・コミュニケーションのあり方に示唆するもの;心理療法におけるライフ・キャリア開発という視点;心理臨床の本質とこれから―専門性と人間性、そして社会性)
第2部 講師にきく(村山正治先生にきく;平木典子先生との対話;村瀬嘉代子先生インタビュー)
第3部 心理臨床の諸相(教育相談・スクールカウンセリングのこれからと“原点”;面会交流支援と心理臨床;発達障害と心理臨床;クレバーハンス―臨床心理学への示唆;支援者にとっての被害者/被災者支援;組織臨床コンサルタントという発想;心理臨床の倫理と社会常識)
著者等紹介
伊藤直文[イトウナオフミ]
大正大学人間学部臨床心理学科教授、大正大学カウンセリング研究所所長。臨床心理士。日本犯罪心理学会理事。立教大学文学部心理学科卒、1975年、立教大学大学院文学研究科心理学専攻修士課程修了、1978年。浦和家庭裁判所家庭裁判所調査官補、1978年。同調査官、1982年。大正大学人間学部人間福祉学科臨床心理学専攻専任講師、2003年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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