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内容説明
親のいない子どもや虐待を受けた子どもの養育と自立を目的とする児童養護施設では、家族を遠く離れた子どもたちが、複雑に交錯する想いを胸に生きている。施設の生活で出会う子どもたちの深い怒りや哀しみ、はからずも課せられた自らの運命への切実な問いかけ―この声なき声に応える臨床試論として、自らのナラティヴを紡ぎ人生の歩みを跡づける「ライフストーリーワーク」の理論、それにもとづく治療的養育の理論と実践を報告する。子どもと事実を分かちあいながらその自己形成を見守る「名もなき英雄」としての支援者の条件を問う。
目次
家族を遠く離れて―子どもたちは施設入所をどのように捉えているのか
第1部 治療的養育論(治療的養育の歴史とアタッチメント理論;治療的養育の実践―生活を共にするなかで育まれるもの;語られる秘密―生活のなかで子どもが家族に言及するとき)
第2部 ライフストーリーワーク論(ライフストーリーワークの歴史的・理論的背景;ライフストーリーワークをはじめる前に;ライフストーリーセラピーの技法)
子どもと事実を分かちあうために
著者等紹介
楢原真也[ナラハラシンヤ]
児童養護施設子供の家、治療指導担当職員。臨床心理士、人間学博士。1999年、立教大学大学院博士前期課程(文学研究科心理学専攻)修了後、児童養護施設の児童指導員、心理療法担当職員として勤務。子どもの虹情報研修センター研修主任を経て、2015年より現職。2006年、大正大学大学院博士後期課程(人間学研究科福祉臨床心理学専攻)に入学、2009年修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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