出版社内容情報
発達障害の子どもたちに精神科医は何ができるか? 自閉症スペクトラム理解するためのの基礎から実践応用までを解説した臨床書。
……本書は,これまで約四半世紀にわたって発達障害を臨床の主たる対象としてきた筆者の実践の中から生み出された,発達精神医学の基礎と実践の書である。「基礎」といっても,教科書的な知識の羅列を避け,筆者が普段の臨床活動の中で考えてきたことのエッセンスを盛り込むよう留意した。……(「まえがき」より)
21世紀初頭の精神医学における最大のトピックスの一つである発達障害は,人口の少なくとも十数%はいると考えられ,医療,教育,福祉など,さまざまな分野に強いインパクトを与えている。本書では,乳幼児期から成人期までを縦断的に捉えた「発達精神医学」の視点から,DSM-5での変更点も含めて発達障害の基本的知識と実践の考え方が示されている。発達障害に関わるすべての臨床現場に必携の一冊。
?T 発達精神医学の基礎
第1章 「児童精神医学」から「発達精神医学」へ
第2章 子どもの行動観察のポイント
第3章 発達障害の診療――自閉症スペクトラムを中心に――
第4章 思春期の軽度精神遅滞・境界知能にみられる精神医学的問題
第5章 自閉症スペクトラムと統合失調症
第6章 パーソナリティとその異常に対する発達障害の影響
?U 発達障害の臨床研究
第7章 自閉症の疫学
第8章 アスペルガー症候群の早期経過――障害概念とカテゴリー診断の再検討――
第9章 早期の症候と経過から注意欠如/多動性障害(ADHD)の臨床的意義を考える
第10章 アスペルガー症候群の影と光
第11章 自閉症スペクトラムが精神病理学および治療学に及ぼす影響
第12章 併存障害を防ぎ得た自閉症スペクトラム成人例の臨床的特徴
?V 治療・支援
第13章 発達精神医学の心理社会的治療の基本――「何とか療法」以前にやるべきこと――
第14章 発達障害の乳幼児期における親支援――気づきから診断の告知まで――
第15章 自閉症スペクトラムの子どもの支援におけるチーム・アプローチ
第16章 発達障害と学校教育――精神科医は何ができるか?――
第17章 知的障害のための環境づくり――「ユニバーサルデザイン」から「コンプリヘンシブ・デザイン」へ――
第18章 アスペルガー症候群のコミュニティケア考
第19章 職場におけるおとなのADHDの人との付き合い方――周囲の理解と本人の能力活用のために――
第20章 発達障害の早期発見・早期療育システム――地域によらない基本原理と地域特異性への配慮――
【著者紹介】
略 歴(本田秀夫)
1988年3月 東京大学医学部医学科卒業
1988年6月
内容説明
発達障害の子どもたちに精神科医は何ができるか?児童精神科臨床において、予後はどの程度予測可能であるのか。著者の実践の中から生み出された、発達精神医学の基礎と実践の書。
目次
第1部 発達精神医学の基礎(「児童精神医学」から「発達精神医学」へ;子どもの行動観察のポイント;発達障害の診療―自閉症スペクトラムを中心に ほか)
第2部 発達障害の臨床研究(自閉症スペクトラムの疫学研究;アスペルガー症候群の早期経過―障害概念とカテゴリー診断の再検討;早期の症候と経過から注意欠如/多動性障害(ADHD)の臨床的意義を考える ほか)
第3部 治療・支援(発達精神医学における心理社会的治療の基本―「何とか療法」以前にやるべきこと;発達障害の乳幼児期における親支援―気づきから診断の告知まで;発達障害の子どもの支援におけるチーム・アプローチ ほか)
著者等紹介
本田秀夫[ホンダヒデオ]
1988年3月東京大学医学部医学科卒業。6月東京大学医学部附属病院精神神経科。1990年6月国立精神・神経センター武蔵病院精神科。1991年9月横浜市総合リハビリテーションセンター発達精神科。2009年4月横浜市総合リハビリテーションセンター発達支援担当部長兼横浜市西部地域療育センター長。2011年4月山梨県立こころの発達総合支援センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
キムチ
Asakura Arata
みみこ
ゆう@公認心理師