未熟型うつ病と双極スペクトラム―気分障害の包括的理解に向けて

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未熟型うつ病と双極スペクトラム―気分障害の包括的理解に向けて

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  • サイズ A5判/ページ数 302p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772411899
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C3047

出版社内容情報

現代うつ病論の金字塔「未熟型うつ病」論考から構築される,成熟停止社会と一億総うつ時代のための臨床試論。

成熟停止社会と一億総うつ時代のための臨床試論

新型うつ病の出現とともに,メランコリー親和型の古典的うつ病が過去のものとなりつつある「ポストメランコリー親和型時代」の今,あらためて問われる「未熟型うつ病」は,しかし現代日本に突如出現した新型うつ病の亜流ではない。患者の社会的規範の取り入れの脆弱性という意味での未熟性と,うつ病像が不安定かつ流動的という意味での未熟性,このダブルミーニングをもつ臨床概念は,ストレス過多の状況では内因性うつ病に陥るなかで不安・依存・攻撃性を呈し,ストレス消失とともに軽躁状態に移行することを典型的臨床像とすることから,むしろ双極性障害の一類型として構想されている。うつと躁の境界線はどこに存在するのか。うつと躁の往還はなぜ起こるのか。うつ病像の不安定性はなぜ生じるのか。うつ病・適応障害・双極性障害を気分障害という包括的概念によって同一射程に収める鳥瞰図を与えることで,「未熟型うつ病」概念だけがこの問いに応答する。「ポストメランコリー親和型時代」のうつ病論を革新的に刷新する「未熟型うつ病」論考から,双極スペクトラム論,うつ病経過・症状論,気分障害論へと考察を進めるなかで,現代という時代精神を解くひとつの糸口,そしてなによりも明日の臨床の糧が約束される。

第I部 未熟型うつ病
第1章 未熟型うつ病
第II部 双極スペクトラム(躁とうつ)
第2章 双極スペクトラム(Bipolar spectrum)について
第3章 躁状態の精神病理学
第4章 うつ病の躁転に関する状況論的考察
第5章 双極性障害と境界性パーソナリティ障害の鑑別と共存
第III部 うつ病の症状・経過論
第6章 うつ病者の語り
第7章 うつ病中核群の概念
第8章 うつ病の心気・身体関連症状
第9章 気分障害(うつ病)におけるパニック発作の精神病理
第10章 うつ病における解離
第11章 妄想性うつ病の精神病理学的検討
第IV部 現代社会と気分障害
第12章 時代による気分障害の病像変化

【著者紹介】
自治医科大学医学部教授(同大学とちぎ子ども医療センター子どもの心の診療科科長)。1981年自治医科大学医学部卒業,同年より2年間青森県立中央病院で臨床研修,1990年自治医科大学大学院博士課程(精神医学)修了,1992年自治医科大学精神医学教室助手,1993年講師,2006年助教授(同大学とちぎ子ども医療センター子どもの心の診療科科長),2008年より現職。

内容説明

古典的メランコリー親和型うつ病から遠く離れ、「笠原‐木村分類」(笠原嘉・木村敏)、「逃避型抑うつ」(広瀬徹也)、「ディスチミア親和型うつ病」(樽味伸)、「現代型うつ病」(松浪克文)との対比、ヤンツァーリクの構造力動論を導きの糸にして。現代うつ病論の金字塔「未熟型うつ病」論考から構築される、うつ病‐双極性障害の連続線上としての気分障害論。

目次

第1部 未熟型うつ病
第2部 双極スペクトラム(躁とうつ)(双極スペクトラム(Bipolar spectrum)について
躁状態の精神病理学
うつ病の躁転に関する状況論的考察―開放病棟入院が荷下ろし(Entlastung)の状況を導く可能性について
双極性障害と境界性パーソナリティ障害の鑑別と共存)
第3部 うつ病の症状・経過論(うつ病者の語り―うつ病の経過段階と病前人格を踏まえて;うつ病中核群の概念―精神病理学的視点から;うつ病の心気・身体関連症状;気分障害(うつ病)におけるパニック発作の精神病理
うつ病における解離
妄想性うつ病の精神病理学的検討―うつ病妄想の成立条件(病前性格との関連))
第4部 現代社会と気分障害(時代による気分障害の病像変化)

著者等紹介

阿部隆明[アベタカアキ]
自治医科大学医学部教授(同大学とちぎ子ども医療センター子どもの心の診療科科長)。1981年自治医科大学医学部卒業、同年より2年間青森県立中央病院で臨床研修、1990年自治医科大学大学院博士課程(精神医学)修了、1992年自治医科大学精神医学教室助手、1993年講師、2006年助教授(同大学とちぎ子ども医療センター子どもの心の診療科科長)、2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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えこいのさん

1
錯綜する新型うつ病論に対して、未熟型−双極2型を理念型として据え、一つまとまった形で精神病理学的解答を出した重要な一冊。ここからは、どこまでが未熟型−双極2型の射程か(SA・ひきこもり等との関係は)、精神病理学でいう「疾患の本質(基礎障害)」をいかに切り出していくか、そもそもそれは可能なのか、など新型うつ病という言葉の外延と内包の確定作業が僕の課題2011/06/23

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