出版社内容情報
相談室におけるカウンセラーとクライエント(来談者)との出会いの過程を,カウンセラーの視点から物語風に描いた好著。
内容説明
本書には教育相談室を舞台にした十三の架空の事例が紹介されています。本文はカウンセラーとクライエントの会話の形で綴られており、各事例でのカウンセラーの見たてと対応がわかりやすく示されています。平易な文章の中には豊富な経験を持つ著者による臨床の知見が溢れており、本書を読み進めていくなかで著者の考えるカウンセリングのあり方を知り、カウンセリングの要諦にふれることができるでしょう。また、各章末にあるカウンセリングにおける重要キーワードや最新トピックを解説した“コラム”も見逃せないものとなっています。臨床実践の進め方がわかりやすい言葉で示されているので、専門家の方々だけでなく、カウンセリングに関心をもつ中学生・高校生や一般の方々にもお勧めの一冊。
目次
かっとなって乱暴を…(A男君・小学三年生)
咳ばらいが止まらない(K夫君・小学四年生)
学校に行けない(F君・小学五年生)
目が見えなくなる(Y子さん・小学一年生)
クラス全員から無視されて…(S男君・小学五年生)
メダカさんの病気(小学生からの電話)
毎朝、腹痛を訴えて…(Y子さん・小学二年生)
カウンセラーになりたい(SさんとTさん・大学三年生)
ごみが捨てられない(T君・小学一年生)
学校で口がきけない(N子さん・小学二年生)
席についていられない(K君・小学一年生)
発達に遅れが…(S子さん・小学五年生)
夫に先立たれて…(Aさん・七五歳)
著者等紹介
下司昌一[ゲシマサカズ]
認定カウンセラー・スーパーバイザー、特別支援教育士スーパーバイザー、臨床心理士。1939年栃木県生まれ、宇都宮大学学芸学部卒業、小・中学校教諭、市教育委員会指導主事。その間、故小林純一教授(元上智大学)に師事し、カウンセリングを学ぶ。その後、市立教育研究所副所長、小学校長、スクールカウンセラーを経て、明治学院大学心理学部教授、上智大学カウンセリング研究所兼任所員。所属学会、日本カウンセリング学会(理事)、日本カウンセリング学会・認定カウンセラー会(会長)、日本LD学会(常任理事・事務局長)、日本心理臨床学会、日本児童青年精神医学会、日本発達障害学会他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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