内容説明
樹木画テスト(バウムテスト)はわが国の心理臨床家にとって、もっとも馴染み深い簡便な投映法であろう。しかしながら、その解釈法については方法論や原則が確立されているとは言いがたい状況である。著者は樹木画から「心理学的サイン」を見つけ出し、それぞれのサインから被検者の性格特徴を感情・情緒領域、社会的領域、知的領域の3つの領域に分けて分析する「読みかた」をコンパクトに示している。実際の樹木画を呈示し、著者独特の描画後質問表を用いた症例の数々を通して、「読みかた」が鮮やかに理解され、実際に所見を書く際に役立つだろう。また、巻末に付した訳者による解題では樹木画テストの研究史を俯瞰し、樹木画テストがどのように読まれてきたか、そして今日どのように読まれるべきかを考察した。本書は樹木画テストの読みかたを模索する臨床家のための、待望のプラクティカル・ガイドである。
目次
第1章 樹木画テストの歴史(フランスにおける主な研究;諸外国における主な研究)
第2章 樹木画テストの実施方法と適用(樹木画テストにおける投影;樹木画テストの心理学的位置づけ ほか)
第3章 樹木画テストの心理学(序章;いわゆる「普通」の木;精神病理学的サイン;主なサインとその心理学的意味)
第4章 症例呈示(B婦人;ブルーノ;サラ;ローラン;チィエリー)
解題 樹木画テスト(あるいはバウムテスト)の研究史
著者等紹介
阿部惠一郎[アベケイイチロウ]
1975年早稲田大学文学部仏文科卒業。1985年東京医科歯科大学医学部卒業。1986年茨城県立友部病院精神科。1992年国立武蔵野学院医療課。1997年八王子医療刑務所。2000年から2001年に人事院在外派遣研究員(フランス)。2002年千葉刑務所医務部保健課長。2004年から創価大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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