内容説明
本書は、Gillの主著であり、転移に関する文献として必ず引用される現代の古典である。精神分析の優れた臨床家であったGillは、フロイトをはじめとして、Strachey、Glover、Stone、Klein、Segal、Rosenfeld、Zetzel、等、多くの分析家の文献を引用しながら、転移分析の実際を情熱的且つ論理的に説いていく。人と人とが結びつく豊穣な世界であり、精神分析技法の核である転移分析についての詳細な臨床研究である。
目次
第1章 転移の解釈とは
第2章 転移と抵抗
第3章 転移解釈は治療の中心
第4章 分析の場内で転移を展開させる
第5章 転移は常に存在する
第6章 転移はすべて分析の場の現実と関連している
第7章 転移分析における現実の場
第8章 今ここでの転移解釈対発生論的転移解釈と転移外解釈
第9章 KLEIN学派の転移解釈
第10章 FREUDの遺したもの
著者等紹介
神田橋條治[カンダバシジョウジ]
1937年鹿児島県加治木町に生まれる。1961年九州大学医学部卒業。1971~72年モーズレー病院ならびにタビストックに留学。1962~84年九州大学医学部精神神経科、精神分析療法専攻。現在、鹿児島市伊敷病院
溝口純二[ミゾグチジュンジ]
1949年和歌山県に生まれる。1978年上智大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。臨床心理士。東京国際大学大学院臨床心理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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