内容説明
学校不適応、家庭内暴力、引きこもり、子ども虐待、摂食障害、抑うつ状態、夫婦関係、多動…今日も面接室には、さまざまな問題を抱えたお客様がやって来る。彼らの持ち込む食材を予想外の味つけで調理して、満足して帰ってもらうため、料理遍歴を重ねてきた著者の目下のオススメは3コース。新しい味を積極的に押し出す「中華風スタミナコース」、ひらめきとウィットが隠し味の「欧風創作コース」、食にまつわる語りを大切にする「自然食コース」。めざすのは、落ち着いた高級料理店の専門性でも、単品ファーストフード店の早さでもない。どこにでもある多国籍料理店の気軽さと一応の品揃えである。まずは著者の厨房を覗いて、食材の下ごしらえと火加減の基本、もてなしの姿勢を、味付けのバリエーションを比較しながら実地に見てみよう。次に用意された試食会では、多国籍3コースのエッセンスがしっかり味わえる。読者をもてなすメニューのしめくくりは、4人の料理人が同じ食材を調理してみたシナリオ仕立てのディナーコース。おなか一杯になる頃には、きっと自分でも試してみたくなるに違いない。こころの援助者と家族におくる、サービス満点の体験的面接レシピ集。
目次
第1部 わたしの厨房―援助面接の定石(下ごしらえ;火加減;味付け;もてなし―身の置き場、心の居場所)
第2部 多国籍メニュー試食会―援助面接の組み立て(スタミナ料理コース―コミュニケーション技術を学んでもらう;創作料理コース―定義し直し、導く;自然食コース―問題とするから問題)
第3部 体験的家族援助レシピ―面接シナリオ集(定番(?)コース―気持ちをしっかり受けとめたいとする援助者による面接
中華風スタミナコース―心理教育的に学んでもらうことを好む援助者による面接
欧風創作コース―パターンや相互作用を意識した家族療法家による面接
自然食コース―言葉と語りを大切にする援助者による面接)
著者等紹介
岡田隆介[オカダリュウスケ]
1948年大阪府に生まれ、香川県で育つ。岡山大学医学部卒業、同神経精神医学教室入局、岡山県高見病院、広島市心身障害児福祉センター精神神経科を経て、1980年より1996年まで児童相談所所長。1993年より広島市知的障害者更生相談所所長。1998年より広島市児童療育指導センター(2003年名称変更により広島市こども療育センター)心療部長、児童精神科。児童・青年期精神医学会認定医。医学博士
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