内容説明
本書は、ブリーフセラピーを中心にシステムズアプローチ、家族療法、ミルトン・エリクソン、ナラティヴ・セラピーはいうに及ばず、精神力動論から行動療法まで、あらゆる流派・理論から“盗み出した”「ものの見方」、「大技・小技」を駆使して、20年以上にわたって「何でもあり」の開業臨床を続けてきた著者による「吉川流ブリーフセラピーの勧め」である。多くのクライエント=ユーザーは一日でも早く、今抱えている心理的困難が解消することを望んでいる。その期待にそって、セラピストのための目標や理論のための技法をダイエットしてゆけば、セラピーはおのずとスリムでブリーフになる…そのような観点から著者は、現場で本当に役に立つ、より効果的・効率的なセラピーの進め方を惜しみなく披瀝している。開業臨床で培った現場感覚と現場第一主義の臨床家としての本音にも、多くの読者は頷かされることだろう。
目次
私的ブリーフセラピーの経緯とスタンス
ミルトン・エリクソンから盗んだもの
システムズアプローチという魔法の箱
ブリーフにするための魔法小技辞典
ナラティヴ・セラピーとNBM
ブリーフの治療者って、どんなふうに「人」「臨床」「自分」を見ているの
どこがスリムにできる可能性があるか
理論はダイエットに役立つのか
ブリーフは恨まれ、疎まれる
5分でできる情報収集
「治療者にいじめられてきた」と訴える患者とどう会話したのか―オートポイエーシスの視点を治療の説明として
開業心理臨床にかかわる四つの話題と愚痴一つ
著者等紹介
吉川悟[ヨシカワサトル]
1984年和光大学人文学部卒業。1986年大手前ファミリールーム職員。1988年システムズアプローチ研究所、所長。1992年湖南クリニック、思春期外来担当。1997年コミュニケーション・ケアセンター、所長(兼任)、現在に至る。日本家族研究・家族療法学会副会長、日本ブリーフサイコセラピー学会会長、日本家族心理学会理事、京都教育大学大学院非常勤講師なども歴任
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感想・レビュー
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