内容説明
本書は精神障害者の犯罪に関する全国調査をもとに、膨大な資料を整理・分析してその実態を統計的に明らかにするとともに、個別の事例を数多く提示して、そこに見られる治療上の問題と今後の処遇対策のありかたを探った、貴重な報告である。
目次
序論(調査の対象と調査方法)
罪種別にみた分裂病犯罪の特徴(殺人;傷害;放火、強盗および性犯罪)
主題別にみた分裂病犯罪の特徴(拡大自殺;犯罪を頻回反復する事例;入院中の精神分裂病者による犯罪;犯行後の法的裁定と医療)
追跡調査所見(入院期間と退院の状況;再犯調査所見)
要因の分析と予防策(精神分裂病者における犯罪危険率;精神分裂病犯罪者の再犯要因;精神障害者による犯罪の予防策について)
付 イギリスとオランダにおける治療対策の現状