分裂病と構造

分裂病と構造

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  • サイズ A5判/ページ数 189p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784772403344
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C3047

内容説明

ラカン理論の難解さは定評があるが、分裂病を研究する著者が現象学からラカンへと移った経緯が、『エクリ』の読み方を中心に、「序論」で興味深く紹介されている。著者によれば、分裂病の構造は現行の家族理論では明らかにしえないという。その基本障害をラカンの「排除」の理論が説明するとする見解が、境界例の「不安」のラカン的解釈とあわせて、「理論編」で述べられる。ラカン理論の骨子がわかりやすく説かれ、分裂病の臨床と精神病理に関心がある医師に、ラカンを摂取する筋道を示してくれる、恰好の入門書である。

目次

序論(分裂病の現象学から構造論へ)
理論(分裂病家族研究の方法論的検討;現象学的分裂病論とラカンの精神病論;不安・攻撃について)
臨床(分裂病者は何を語るのか;第1級症状の二つの根;破瓜型分裂病の治療―妄想型との比較)
終章(精神病理学から見た分裂病のリハビリテーション―認知行動療法をめぐって)