内容説明
精神療法が奏効するためには内外の条件にともに、規定された治療者患者関係の機微をとらえる技術が必要と考える編著者は、精神療法を標榜するクリニックでの長年の経験に基づいてその微妙なニュアンスを言語化し、理論的・臨床的に検証してきた。本書ではそこから得られたいわば精神療法の作法の要蹄が簡明に披露されており、これらがすべての臨床家の共有財産となれば、精神療法の世界に豊かな実りをもたらすであろう。
目次
第1部 精神科クリニックの経験から(精神療法の基本としての「面接」;クリニックにおける精神療法の経験;精神科診療の現場から;一精神科クリニックのなかで考えたこと;患者からみた精神療法家―精神分析的精神療法の経験から;フロイトの公の顔―その面接の一端と診察室;治療関係の長短に関する私見;精神療法クリニックにおける薬の使用;自殺の危険に対する二つの提言)
第2部 精神療法のかんどころ(2症例を通して;ソーシャル・ワーカーの立場から;開業医の経験から;全体討論)
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