目次
1 気候変動、海面上昇への対応(一九九九年のベトナム中部大洪水;移転を迫られる人々―ハイズゥン村;削られるビーチリゾート―トゥンアン町;砂に埋もれたチャムタワー―プーディエン村)
2 持続的エビ養殖に向けて(フエのラグーンで何がおこっているのか;タムジャンラグーンでのエビ養殖の拡大と環境問題;砂丘上の大規模エビ養殖―ヴィンアン村;近郊農村の安全野菜栽培と水問題―クアンタン村)
3 新たなツーリズムの芽生え(ベトナムのラムサール湿地とタムジャンラグーン;伝統的集落の再生とツーリズム―フックティック村;フオン川の中州の村へ―ヘン島;身近な水辺の再発見―フエ王城)
著者等紹介
平井幸弘[ヒライユキヒロ]
1956年長崎県生まれ。1985年東京大学大学院理学研究科地理学専攻博士課程単位取得。現在、駒澤大学文学部教授、博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ishida Satoshi
1
読了。1999年ベトナム中部フエのラグーン地域で発生した大水害を契機として行われた現地調査の成果。気候変動、海面上昇による環境の変化が住民生活や生業に与えた影響が書かれています。安全な野菜栽培と水質問題、ダム建設、エビ養殖と地下水問題、エコツーリズムなどの話題を豊富な写真と地理データから客観的に記述。環境誌を丹念にまとめておくというのは大事ですね。何より印象的なのは、本書カバーの "Many thanks to my firiends in Hue"の一文と共に写真掲載されていた多くの人々の笑顔でした。2015/11/25