出版社内容情報
近世の農書を手がかりに「適地適産」の実態を明らかにし、庶民の日常食材を記した記録類から「地産地消」の事例を紹介する。
【第?部 農耕技術の歴史地理】
第1章 農耕技術から地域性を探る
第2章 近世農書はなぜ水田の冬期湛水を奨励したか
◆話の小箱(1) 近世農書から農耕技術の地域性を拾う
第3章 近世における早稲作の目的と早稲の作付割合
第4章 三河田原藩領の農民はなぜ大蔵永常が奨励した水田二毛作をおこなわなかったか
◆話の小箱(2) 絵がとり結ぶ渡辺崋山と大蔵永常との縁
第5章 三河国渥美郡羽田村浄慈院の自作地の耕作景観
第6章 三河国渥美郡羽田村浄慈院の人糞尿の汲みとり先と下肥の施用状況
◆話の小箱(3)「ひるね」と「よなべ」と不定時法
第7章 豊橋市域の中部と南部における稲干場の立地場所
第8章 美作国『江見農書』の耕作技術の性格
◆話の小箱(4) 作った資料をさしあげます
【第?部 庶民の日常食の歴史地理】
第9章 庶民の日常食を検証した国の位置付け
第10章 農民が日常食べた麦飯の米と麦の割合
第11章 近代越後平野における庶民の日常食
◆話の小箱(5) 潟と高い米食率との因果関係
第12章 近代三河国庶民の日常食
第13章 近代尾張国庶民の日常食
第14章 近代尾張国庶民が日常食べた麦飯の米と麦の割合
◆話の小箱(6) 大蔵永常が奨める麦飯の炊き方
第15章 近代香川県庶民の日常食
第16章 近代出雲国庶民の日常食
第17章 16世紀後半?20世紀前半に日本を訪れた外国人が記述する日本庶民の日常食
有薗 正一郎[アリゾノ ショウイチロウ]
目次
第1部 農耕技術の歴史地理(農耕技術から地域性を探る;近世農書はなぜ水田の冬期湛水を奨励したか;近世における早稲作の目的と早稲の作付割合;三河田原藩領の農民はなぜ大蔵永常が奨励した水田二毛作をおこなわなかったか;三河国渥美郡羽田村浄慈院の自作地の耕作景観;三河国渥美郡羽田村浄慈院の人糞尿の汲みとり先と下肥の施用状況;豊橋市域の中部と南部における稲干場の立地場所;美作国『江見農書』の耕作技術の性格)
第2部 庶民の日常食の歴史地理(庶民の日常食を検証した国の位置付け;農民が日常食べた麦飯の米と麦の割合;近代越後平野における庶民の日常食;近代三河国庶民の日常食;近代尾張国庶民の日常食;近代尾張国庶民が日常食べた麦飯の米と麦の割合;近代香川軍庶民の日常食;近代出雲国庶民の日常食;16世紀後半~20世紀前半に日本を訪れた外国人が記述した日本庶民の日常食)
著者等紹介
有薗正一郎[アリゾノショウイチロウ]
1948年鹿児島市生まれ。1976年立命館大学大学院文学研究科博士課程を単位取得退学。1989年文学博士(立命館大学)。近世の農耕技術と近世~近代庶民の日常食を尺度にして、地域の性格を明らかにする作業を40年余り続けてきた。現在、愛知大学文学部教授(地理学を担当)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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