目次
地域資源を活かした観光による地域づくりへの視点
第1部 ジオツーリズムと地域(ジオパークの定義と類似制度の概観;ジオパークとジオツーリズムの成立に関する考察;小規模島嶼におけるジオパーク構築の可能性―三島村ジオパーク構想を事例に;島原半島ジオパークにおける体験型フィールド学習と地理教育―長崎大学環境科学部「地域力再生プロジェクト」の事例から;ジオパーク“先進地”・中国におけるジオツーリズム―伏牛山世界ジオパークの事例から)
第2部 エコツーリズムと地域(世界遺産・屋久島を訪れる観光客の環境保全意識;世界遺産・屋久島にみる環境保全と観光振興のジレンマ;島嶼におけるエコツーリズムの展開―上対馬の住民意識調査から;環境首都・水俣における環境教育旅行受け入れの現状と課題;災害復興と着地型観光―福岡県八女市星野村の事例から)
著者等紹介
深見聡[フカミサトシ]
長崎大学環境科学部・准教授。1975年、鹿児島市生まれ。1998年、鹿児島大学理学部地学科卒業。2003年、同大学院教育学研究科修士課程および2006年、同大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。2001年、NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会を設立、代表理事などを経て2008年より現職。専門は、観光学、観光地理学、地理・環境教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
15
GTはジオパーク(GP)はじめ、地質資産、地形のうえに形成された文化や歴史を大地の遺産と位地域環境に配慮した観光ではあるが、質が問われるべきだとされる(ⅱ頁)。GPは、地質版世界遺産とも(14頁)。ユネスコエコパーク(生物圏保存地域、18頁)。GTは地学的資源を主たる対象とするET(27頁)。GPは住民と自治体・民間との共同が前提となっていなければならぬ(30頁)。ジオストーリーとは、大地の遺産を軸として自然環境と人間環境の相関の物語(49頁)。 2014/12/08
Tomonori Yonezawa
3
【地元図書館】2014年11月1刷。1部6章、2部5章の全11章。▼5章、島原ジオ〜field学習と地理教育。こういうのを読みたかったのだが、ここは期待外れ(うまく取り入れられなさそう)。▼7〜8章、屋久島の事例について、ここは面白いうえに特に8章は参考になるというか、色々考えさせられる。章の後半123p「〜。エコツーリズムを導入すると、〜だろうと、一石二鳥も三鳥も期待すると、その分だけ落胆も大きいだろう。〜」は、日本人の「何もかもが上手くいくべき」精神が表れている。2021/03/07
こばこ
2
ジオツーリズムとエコツーリズムの関係性を知るために拝読したけど、思ったよりも面白く理解できたのかなという印象。エコの一分野としてジオがある、という認識でいいのかなぁと思うところ。で、それぞれの枠組みはあるので、登録の段階では別の活動であっても、現場で協力したりできるのでは、とかは感じたりはした。個人的には「自然の魅力」の陳列にだけ興味を持ちたいところだけど、「パーク」としてやるのであれば、それだけでは良くないこと(人が来たら自然が維持できなくなってしまう、など)は参考になったかとは。2016/06/27