内容説明
本書は、現代日本の重要な政治課題の一つである市町村合併を地理学的視点から取り上げた。従来、行財政学の分野で取り上げることの多かった市町村の合併を、都市の空間的広がりを研究対象とする都市地理学の分野で実証的に分析した点に本研究の意義があると考える。本書は筆者が大学院博士後期課程に入ってから取り組んだ、行政区域の変更に伴う都市地域構造の変容についてまとめたものである。1999年に提出した学位請求博士論文(地理学)を骨子とし、その後の研究成果を加えたものである。
目次
第1章 序論
第2章 わが国における都市合併の動向とその類型化
第3章 都市合併と都市地域構造の変容―静岡県富士市の事例
第4章 2市対等合併と都市地域構造の変容―新潟県上越市の事例
第5章 広域合併と都市地域構造の変容―福島県いわき市の事例
第6章 越郡合併と都市地域構造の変容―長野県佐久市の事例
第7章 町村合併と都市地域構造の変容―山形県南陽市の事例
第8章 市町村合併と商業地域構造の変化―新潟県上越市と静岡県富士市の事例
第9章 結論
著者等紹介
片柳勉[カタヤナギツトム]
1957年栃木県佐野市生まれ。1981年早稲田大学商学部卒業後、銀行勤務。1994年立正大学大学院博士後期課程単位取得後退学。現在、立正大学地球環境科学部講師、博士(地理学)
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