内容説明
産業の草創期には各地にたくさんの企業ができた。多くの企業は、様々な要因で、合併や合同を繰り返し淘汰されて、1940年代には各県、各地方の1つか2つの企業に合同された。地理学の関心は、こうした企業合同がより大きな都市に存在する企業によって主導、再編された転換期はいつか、どんな社会的背景が解明されるかということだ。経済的中枢管理機能の地域的展開をみるにあたり、銀行支店網、電灯電力供給区域、新聞社の通信局網、製造業企業の支所を具体的指標として分析調査した。県庁所在都市が成長した時期はいつだろうか。地方都市の成長をさぐり、近代日本の都市体系の変遷をみる。
目次
第1章 序論
第2章 銀行支店網の変遷
第3章 電灯電力供給区域の変遷
第4章 新聞社通信局網の変遷
第5章 製造業企業の支所配置の変遷
第6章 結論
著者等紹介
阿部和俊[アベカズトシ]
1949年福岡県北九州市生まれ、1974年名古屋大学大学院修士課程修了。現在、愛知教育大学地域社会システム講座教授、文学博士。日本都市学会賞受賞(1994)、日本地理学会賞(優秀賞)受賞(2009)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。