出版社内容情報
たらふく山の山奥に住むたらふくまんまという名の山男は、何でもパクパク食べる大食らい。腹ぺこになると村におりて、勝手に他人のうちのご飯を平らげてしまうので、村人は大弱りです。そこへ「退治してやろう」という旅の医者が現れ・・・。
お話を聞くのは大好き! でも自分で読むのはちょっと苦手…。《こぐまのどんどんぶんこ》は、そんな子どもたちに本の楽しさを知ってもらい、絵本から読み物へのステップアップを応援するシリーズです。
小学校1, 2年生向き
内容説明
たらふくまんまは、とんでもなく大食らいの山男。よその家にはいって、かってにごはんを食べたり、やさいやにわとりをぬすんだりするので、村人もおおよわりです。そこで、村人はおとしあなをほって、こらしめようと…。小学校1・2年向き。
著者等紹介
馬場のぼる[ババノボル]
1927年、青森県三戸町に生まれる。1949年、上京し、漫画家としてスタート。人間の哀しさ、おかしさを、温かい画風とユーモアで作品に描き、幼児から大人まで幅広いファンを持つ。『11ぴきのねこ』(第15回サンケイ児童出版文化賞)をはじめとする「11ぴきのねこ」シリーズ全6巻など絵本多数。絵巻えほん『11ぴきのねこマラソン大会』で、イタリア・ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞。1995年、紫綬褒章受章。2001年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
chiaki
38
村人たちが恐怖に怯える存在の山男・たらふくまんま。村人たちが手塩にかけて育てた畑の作物を食べ尽くすわ、家の中まで押し入ってごはんをたいらげるわ、その食いっぷりときたらけしからんレベルです。でもなんだろ〰、なぜだか全然憎めないし、なんだか可愛いとすら思っちゃう♡馬場のぼるさんの、のんびりとした筆致と絵に最高に癒やされます。まんが日本昔ばなしを見ているようなほっこり感♪こんぴら子のパンク修理には笑ったな〰。笑2021/03/05
なななお
29
こぐまのどんどんぶんこ、追っかけ最後の12冊目。たらふく山に住む「たらふくまんま」は、岩のように頑丈で、村を襲っては食物を食べまくるので、村人も困り果てていました。村人達は懲らしめようと、落とし穴を掘りますが……!?『じゅういっぴきのねこ』の馬場のぼるさんの作風がよく感じられますね。悪者なんだけど、呑気で憎めない。どんどんぶんこ、昔話から創作童話までバラエティー豊かで、しかも低学年の絵本から読み物への橋渡しとして本当に良いシリーズでした👍2022/04/16
anne@灯れ松明の火
26
新着棚で。馬場さんのユーモアいっぱいのお話。食べて食べて食べまくってもまだ足りない"たらふくまんま"。村人に迷惑をかけても平気。いつか大変なことになると思ったら、やっぱり……! 途中から予想外の展開に、ビックリ。こんぴら子ちゃんも、きっと喜んでいるね♪2016/03/06
アナクマ
22
大喰らいの山男〈たらふくまんま〉「おーい、なにかくうものはないかあ。おまんまくれえ」村人は抵抗するも「うふーん、これはゆかい。おとしあなというものは、おもしろいものだ」と意に介さず。健気な山童や知恵者の医者が現れたり、腹が破れたり…。◉ストーリーの辻褄はさておき、全体を覆うおおらかな空気感を楽しもう。「たらふくまんまは、どうも、いまの世の中には、いきていけないにんげんのようです。でもわたしは、そういう…いきかたが、とてもうらやましくおもうのです」という著者の愛と夢に包まれているから、と思いました。72年刊2023/08/29
ケ・セラ・セラ
13
ただの大食らい最低なヤツ、こんなめちゃくちゃな男でも、憎めないのは馬場さんならでは。人に迷惑をかけるのはよろしくない。人の助けになることをすれば、人の嬉しそうな顔を見ることができる。どこかの昔語り、民話のようなお話。ほっこり。どんどこぶんこは絵本から児童書への移行期にいいですね。2018/12/28




