内容説明
ゲルに住み、馬や羊と共に暮らす遊牧民。深い山に入って獲物を追いかける狩人。家畜や野生動物との深いかかわりの中から生れてきた昔話には、人と動物のあたたかい心の交流や、知恵と勇気で困難を乗り越える人びとの姿が描かれています。馬頭琴の由来話「草原の白い馬」を含め、全15話を収録。語ることを意識した訳文で、読みやすく、聞いてわかりやすい。読んであげるなら4、5歳から。自分で読むなら小学中学年以上。
著者等紹介
蓮見治雄[ハスミハルオ]
1969年、東京外国語大学大学院アジア第一言語修士課程修了。元・東京外国語大学モンゴル語科主任教授。モンゴル語・モンゴル口承文芸を専攻。日本モンゴル学会理事。日本モンゴル文化協会理事長。みんなで創る東北アジアの会(TAK)代表
平田美恵子[ヒラタミエコ]
1966年、お茶の水女子大学教育学科卒業。元・聖心女子学院初等科教諭。二十年以上お話を語り続け、現在は講師としても活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
33
イチオシは石になった狩人!生き物の声を聴くことができる反面、他人に口外すると自分が石になってしまうアイテムを手にした主人公。見るななタブーよろしく最後は口外するのだろうなと思っていたら、口外する理由に男気を感じました。そしてハリウッド映画よろしく狩人が生き返るのかというとそういうわけでもなく…。とにかく狩人がかっこよすぎました。2018/06/01
itokake
14
【読書で世界一周】選び抜かれた15話だった。『マンガスと7人のじいさん』が最高に面白かった。マンガスはモンゴルの昔話に登場する怪物で、本書では「12の頭を持ったしわくちゃの黒い化物」とある。この化物がいいキャラ。「俺はお前を食う」と宣言してから、じいさんを食おうとする。じいさんは「わしの肉はかたいから、6番目の兄さんの鋭いナイフがいるね。その兄さんはここから西にひと月ほど歩いたところに住んでいる」というと、言われた通りに歩いていく。しかも途中で出会った小さいマンガスに道を聞きながら!2025/05/01
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
ツバメとアブ/石になった狩人/マンガスと七人のじいさん/ラクダとネズミの争い/ネズミのむこさがし/かしこい嫁/北斗七星の話/だれがいちばん兄さんか/狩人と花の精/一万歳生きた男/赤ギツネの恩返し/みなしごの白いラクダ/あし毛馬に乗ったヤガンドラン/ばかなオオカミ/草原の白い馬 『小学校での読み聞かせガイドブック プランニング遊』で、朝読書のプログラムが参考になったので、記録しておきます。5年生予備本 『ツバメとアブ 朗読 3~5分』 6年生予備本 『石になった狩人 朗読 10~15分』2020/03/08
けいこん
8
ネズミの嫁取りって、モンゴルの話だったのか。。神話というか童話的な物語が多かった。2016/10/15
みきすけぶんぶん
4
グリムの昔話を読了したので、次はモンゴル。どこかで聞いたような昔話が収録されているのも面白いが、やはり馬が出てくるお話が印象的。ゲルも出てきて、家の中でも外でもないって…これゲルじゃないとないんじゃない?この場所?みたいな話も合って面白かったです。しかし王様ってどこの国でも結構勝手な気が…。2018/01/09
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