出版社内容情報
マローンおばさんは貧しいながらも、「あんたの居場所くらい ここにはあるよ」といって、傷つき弱り果てた動物たちをやさしく我が家へと招き入れます。イギリス児童文学界を代表するコンビによる詩物語。原詩付き。
内容説明
あなたに贈る珠玉のポエムストーリー。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seri
74
マローンおばさん 森のそばで ひとりぼっちの さびしいくらし。思わず声に出して読みたくなる音感の良い和訳と、冬の寒い日に灯る心のぬくもりを描き出すような優しく素朴な絵で綴られる絵本。物質的に貧しくとも、心の豊かさと大きな愛が胸をうつ。「仲間がいるとは うれしいね!」生きていくこと、その上で大切なこと。静かに語りかけてくる。原文の詩が載ってるのも嬉しい。「あんたの居場所くらい ここには あるよ」こんなに優しい言葉を他に知らない。他者を受け入れる心の余裕、その大切さを気付かせてくれる。心の居場所をくれる本。2014/04/18
KAZOO
68
ファージョンによる詩のような話です。淡色の味わいのある絵がいくつかあってなんていうことのない話なのですが心があったかくなって印象に残ります。最後に英語で書かれています。こんなに短いのかなあと感じました。暗誦するといいですね。2015/04/27
miww
64
森のそばでひとりぼっちのさびしいくらし。誰ひとり訪ねる人もなく心にかける人もいない。そんなマローンおばさんのもとに、弱りはてこおりついた動物たちがやって来る。「あんたの居場所くらいここにはあるよ」そう言ってみんな優しく家に招き入れ、わずかな食べ物や温かい肩かけ‥何もかも分けあたえる。どんな動物たちだって生きる権利がある。貧しくても優しいおばさんの姿に、心の豊かさがどんなに大切か気づかされ自分もこうありたいと思う。心が洗われる素晴らしい物語だった。2021/12/21
ぶんこ
54
小さくて薄くて、儚いけれど大きな本。ファージョンさんを知らなかったのですが、訳者の阿部さん、茨木さんの敬愛の念が伝わってきて「あとがきにかえて」を読んで涙ぐんでしまいました。誰も訪ねてこない森のそばで、1人淋しく暮らすマローンおばさん。貧しい生活ですが、日々訪れてくる痩せ衰えた動物たちを受け入れて、温かい場所と食物を分け与えます。貧しいけれど最高の最期を迎えられたようで、感想を書いていてもウルっときます。2020/12/02
momogaga
42
【大人こそ絵本を】図書館本。動物たちがどんどん増えていきます。よくあるパターンですが。結末はすごく良い。2019/11/09