内容説明
京都にある風俗博物館では、展示内容を一新して、『源氏物語』の中で光源氏が自分の理想を求めて造った六条院の建築を四分の一の大きさで制作、物語の登場人物を設定した人形や調度を配置して、六条院の華やかな世界を具現した。この本はその展示解説を兼ね、具現模型を使って『源氏物語』の名場面を再現しながら、平安貴族の風俗や生活、文化を紹介した。
目次
六条院の完成(乙女)―御願ひの心ばへ
紫上と源氏(初音)―生ける仏の御国
明石の御方(初音)―谷の古巣
空蝉の尼姿(初音)―松が浦島
桜が満開の春の御殿(胡蝶)―にほふ花の色
階下に楽人を召す(胡蝶)―春の調べ
扇で顔を隠す玉鬘(蛍)―蛍の光
明石の姫君と夕霧(蛍)―雛遊び
釣殿での涼み(常夏)―常夏
源氏と玉鬘(常夏)―撫子の花〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
16
以前図書館で借りたのだが、ブックオフオンラインで買ってしまった。図面や源氏物語絵巻ではよくわからない建物の様子や調度品がわかって嬉しい。お雛様みたいな人形が物語のシーンを演じて?いて、「そうか、あのシーンはこういう構図だったのか」と源氏物語を三次元で味わえる。ところで寝殿造って壁無いし、布と簾の仕切りなんてほとんど外と変わらないよね?冬凄く寒いよね?女房の局なんてほぼ廊下だよね?台風だと雨吹き込むよ?ここで寝るの?ここに恋人が通ってくるの?風邪引くよ?プライバシーも気になるし、私物とかどこにしまうの?2020/08/19
タンタン
6
京都の風俗博物館で六条院を4分の1で制作し、人形や調度も配置した、その展示解説。想像していたものよりずっと立派な建物でした。東北の町、東南の町など目で見てわかりやすい。装束もたくさん載っている。実物を見に行きたい。2025/01/26
月雪 花那
2
結構、詳しいことまで載っていて、課題の参考になりました。2019/12/07