出版社内容情報
イングランドに啓蒙“主義”は存在しなかった
ベーコン、ホッブズ、ロック、ニュートン、トーランドのいずれも、一体的な運動を展開したわけではない。だが、啓蒙の光は確かに存在していた。のちにスコットランドやフランスで展開され、世界を照らした光の源があった。本書では、哲学、科学史、倫理学、教育思想、宗教思想、政治思想・政治理論、社会思想史、経済学史という多彩な分野を渉猟しながら、啓蒙の歴史的全貌を明らかにし、一つの大きな「啓蒙運動」の根底を提示する。あまりに明るく直視されてこなかった光源を見つめ直し、解明する大著。
【目次】
序 論 イングランド啓蒙とは何か 〈青木滋之・柏崎正憲・武井敬亮〉
1 イングランドに啓蒙はあったか
2 いかにイングランド啓蒙に迫りうるか
3 本書の構成――イングランド啓蒙への学際的アプローチ
第1部 実験性・経験性 Experimentality and Empiricalness
小 序 〈青木滋之〉
1 なぜ実験性・経験性なのか
2 実験性とは
3 予想される批判への応答
4 経験性とは
5 各章の主題
第1章 実験哲学から経験論へ――実験哲学が駆動したイングランド啓蒙 〈青木滋之〉
はじめに
1 ロンドン王立協会の設立と実験哲学の興隆
2 人 間知性の体系的な記述誌へ――「実験哲学の論理学」として読まれたロックの『人間知性論』
3 ロンドン王立協会からダブリン哲学協会へ
おわりに
第2章 「試みること」から知性の自立へ――啓蒙の原理としてのロック自己教育論 〈瀧田 寧〉
はじめに
1 Uneasiness の多義性
2 欲望としての落ち着かなさ
3 『人間知性論』における「快」への出発点としての「試みること」
4 『教育に関する考察』における「欲望」と「勤勉」
5 『知性の正しい導き方』における「試みること」の根底にあるもの
おわりに
第3章 自然哲学者が聖書を解釈する――ウィストンのニュートン主義自然神学 〈中野安章〉
はじめに
1 『 地球の新理論』――「二つの書物」論の自然神学
2 聖書釈義と自然哲学? ――ニュートン主義の聖書解釈法
3 聖書釈義と自然哲学?――創造と大洪水の哲学的説明
4 自然法則の普遍性と「奇跡」の問題
おわりに
第2部 自立性・自律性 Independence and Autonomy
小 序 〈柏崎正憲〉
1 知 的自立性と道徳的自律性――カントからロックに遡る
2 イングランド啓蒙における理性と自己統治
3 「理性の主権」と政治的主権の緊張
4 ポスト名誉革命の政治的啓蒙
5 各章の主題
A 知的自立から道徳的自律へ
第4章 普遍的なものを知る人間とは何か――イングランド啓蒙における理性と知性 〈竹中真也〉
はじめに
1 ロックにおける抽象と普遍的認識について
2 カドワースの普遍的認識について
3 バークリの普遍的認識について
4 バークリの生得的「思念」について
5 ロック、カドワース、バークリと啓蒙主義
おわりに
第5章 善を知ることと意志すること――ロックにおける二つの
内容説明
イングランドに啓蒙”主義”は存在しなかったが、啓蒙の「光」は確かに存在していた。のちにスコットランドやフランスで展開され、世界を照らした光の源があった。本書は、哲学思想、科学史、倫理学、教育思想、宗教思想、政治思想・政治理論、社会思想史、経済学史という多彩な分野を渉猟しながら、啓蒙主義の歴史的ルーツを明らかにし、一つの大きな「啓蒙運動」の根底を提示する。後世の眩い光に覆われ、見過ごされてきた光源を見つめ直し、解明する大著。
目次
序論 イングランド啓蒙とは何か(青木滋之・柏崎正憲・武井敬亮)
第1部 実験性・経験性(実験哲学から経験論へ―実験哲学が駆動したイングランド啓蒙(青木滋之)
「試みること」から知性の自立へ―啓蒙の原理としてのロック自己教育論(瀧田寧)
自然哲学者が聖書を解釈する―ウィストンのニュートン主義自然神学(中野安章))
第2部 自立性・自律性(知的自立から道徳的自律へ;自立的・自律的人間像と社会の改善・改革;自立性・自律性の限界と政治的啓蒙)
第3部 受容性・寛容性(神の恵みと協働する理性―フッカーの理性主義と啓示・聖書主義(田子山和歌子)
宗教の合理化としての啓蒙―トーランドの聖書解釈における理性の役割(武井敬亮)
寛容論の観点からイングランド啓蒙をみる―フランス啓蒙との比較(沼尾恵))
著者等紹介
青木滋之[アオキシゲユキ]
中央大学文学部教授。博士(人間・環境学)。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了(2005年)
柏崎正憲[カシワザキマサノリ]
一橋大学大学院社会学研究科専任講師。博士(学術)。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了(2012年)
武井敬亮[タケイケイスケ]
福岡大学経済学部准教授。博士(経済学)。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学(2014年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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