出版社内容情報
年間数万人の不登校の子どもが、なぜここに集まり続けるのか。
全国1,800超――最大の公的支援施設は、誰を包摂し、誰を排除してきたのか。教育行政の最前線を社会学の視点から初めて解剖する。
不登校の子どもが増え続けるなか、全国に設置されてきた教育支援センター(適応指導教室)。そこには数十年にわたり、不登校の子どもの約1割が通い続けている。本書は、全国規模の実態調査とストリート・レベルの官僚制理論を用いて、期待と批判が交錯する公的支援の現実を描き、不登校支援に教育行政ができること、できないことを問い直す。
【目次】
序 章 なぜ、いま「教育支援センター(適応 指導教室)」に着目するのか
ⅰ 教育機会確保法と適応指導教室への期待
ⅱ 適応指導教室をめぐる謎
ⅲ 本書の構成
第一部 先行研究と研究方法
第1章 先行研究
1―1 排除/包摂研究
1―2 不登校研究
1―3 本書の目的と課題
第2章 分析視角
2―1 政治学理論の社会学的研究への応用
2―2 ストリート・レベルの官僚制論の展開
2―3 ストリート・レベルの官僚制論の概要
2―4 本書におけるストリート・レベルの官僚制論の適用
第3章 調査対象と方法
3―1 実証の論理としてのトライアンギュレーション
3―2 問いの進展別にみる調査時期区分
3―3 調査倫理とデータの使用許可について
第二部 誰が適応指導教室に集い、どのように受け入れられていくのか
第4章 適応指導教室の職務環境
4―1 本章の課題
4―2 調査とデータの概要
4―3 適応指導教室の設置傾向
4―4 設備とサービスの傾向
4―5 人的資源の傾向
4―6 適応指導教室指導員はどのような環境で働くのか
第5章 誰が適応指導教室に集い、受け入れられているのか
5―1 本章の課題
5―2 調査とデータの概要
5―3 人々はどこにアクセスするのか
5―4 どのような人々が適応指導教室に集うのか
5―5 受け入れのプロセスと対応
5―6 適応指導教室に包摂される子どもの傾向
5―7 適応指導教室利用をめぐるクライアントと行政職員の関係はどのようなものか
第6章 なぜ、特定の子どもたちが適応指導教室にいないのか
6―1 本章の課題
6―2 調査データと問いの設定
6―3 適応指導教室の受け入れに関わるスタッフ
6―4 なぜ、特定の子どもたちが敬遠され、既定がつくられるのか
6―5 適応指導教室へのアクセス
6―6 通室生のその後
6―7 誰が最終的に適応指導教室の利用者となるのか
6―8 なぜ、受け入れに関する対応は変わらないのか
6―9 適応指導教室の受け入れをめぐる構造的課題はどこにあるのか
第三部 適応指導教室ではいかなる支援が提供されるのか
第7章 「学校復帰」目標のゆらぎと実践の傾向
7―1 本章の課題と問いの設定
7―2 調査とデータの位置付け
7―3 支援目標はどのように分化するか
7―4 目標の違いにみる指導内容
7―5 目標の違いにみる「学校復帰」の達成状況
7―6 目標達成の背景にある諸要素
7―7 支援目標とサービス内容はどのように関係するのか
内容説明
不登校の子どもが増え続けるなか、全国に設置されてきた教育支援センター(適応指導教室)。そこには数十年にわたり、不登校の子どもの約1割が通い続けている。本書は、全国規模の実態調査とストリート・レベルの官僚制理論を用いて、期待と批判が交錯する公的支援の現実を描き、不登校支援に教育行政ができること、できないことを問い直す。
目次
なぜ、いま「教育支援センター(適応指導教室)」に着目するのか
第一部 先行研究と研究方法(先行研究;分析視角;調査対象と方法)
第二部 誰が適応指導教室に集い、どのように受け入れられていくのか(適応指導教室の職務環境;誰が適応指導教室に集い、受け入れられているのか;なぜ、特定の子どもたちが適応指導教室にいないのか)
第三部 適応指導教室ではいかなる支援が提供されるのか(「学校復帰」目標のゆらぎと実践の傾向;なにがサービスの分化と共通点を生み出すのか)
第四部 教育行政の不登校支援の限界をいかに超えるのか(オルタナティブな実践のプロセスと構造)
適応指導教室を通して浮かび上がる教育行政サービスの諸課題
著者等紹介
樋口くみ子[ヒグチクミコ]
2018年 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、岩手大学人文社会科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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