出版社内容情報
なぜ「移行経済の優等生」だったキルギスは民主化・経済開発で足踏みしているのか
一人の留学生が、日本での学びを携えて、もどかしい祖国を分析する。その鋭い分析は、跳ね返って日本のODA政策、評価のありかたの問題点をもえぐり出し、「人々の視点」から国際開発援助を再考することの必要性を指摘する。日本の開発学、評価学の真価が問われる一冊でもある。
国際開発学会第8代会長 佐藤 寛
【目次】
序 章 独立後のキルギスへの国際開発援助を問い直す
1.本書の問題意識と目的
2.既存研究の整理とその知見
3.研究課題と本書のアプローチ
4.本書の議論の構成と資料
第1章 国際援助をめぐる理論的分析枠組み
1.国際援助の効果をめぐる議論
2.援助をめぐる問題
3.新しい評価の試み
第2章 独立後のキルギス共和国の特徴
――なぜ国際援助が重要なのか――
1.キルギス共和国の基礎情報
2.中央アジアにおけるキルギス共和国の特徴
3.独立後のキルギス共和国の政治展開
第3章 独立後のキルギス共和国の開発戦略
――レシピエント政府の戦略――
1.キルギスの歴代政権と国家開発戦略
2.アカエフ政権からバキエフ政権にかけての国家開発戦略
3.バキエフ政権からアタムバエフ政権にかけての国家開発戦略
4.国家開発戦略の比較
第4章 キルギス共和国に対する国際援助
――ドナー側の援助プログラム分析――
1.キルギスと国際援助
2.伝統的ドナーによる対キルギス援助の分析
3.新興ドナー国による対キルギス援助の分析
4.キルギスに対する国際援助の分析
第5章 援助プロジェクトの成果と課題
――「タザ・スウ」プロジェクトの考察――
1.キルギスにおける水道システムの問題
2.「タザ・スウ」プロジェクト
3.「タザ・スウ」プロジェクトを取り巻く問題点
4.ドナー側のプロジェクトへの評価と改善の試み
第6章 直接の受益者の視点から試みる援助評価
――イシク・クリ州における調査――
1.2013年のイシク・クリ州における現地調査
2.プロジェクトの成功村落・失敗村落の比較分析
3.直接の受益者の視点からの試みる評価
終 章 国際開発援助を評価から問い直す
1.本書の議論と知見
2.冒頭の問いに対する本書の回答
3.本書の意義と課題



