出版社内容情報
巨大企業が市場と技術を独占する論理,
それを支える国家の市場介入
新自由主義と株主資本主義は、
いかにして「強み」を「弱み」に変えたのか
アメリカ製造業の象徴であるボーイングが,グローバル市場における技術競争力を獲得し,喪失しつつある理由を,新自由主義や株主資本主義を背景とする政治経済環境と企業経営の変化,国家の認証制度との関係で明らかにする.また,航空機を「つくる」段階には達する日本航空機産業が,「うる」段階だけでなく,「とばす」段階にも到達できない理由と課題を展望する.本書は,産業立国の根幹をなす品質管理や安全性で問題を抱える日本のモノづくりにも教訓を示す.
内容説明
アメリカ製造業の象徴であるボーイングが、グローバル市場における技術競争力を獲得し、喪失しつつある理由を、新自由主義や株主資本主義を背景とする政治経済環境と企業経営の変化、国家の認証制度との関係から明らかにする。また、航空機を「つくる」段階には達する日本航空機産業が、「うる」段階だけでなく、「とばす」段階にも到達できない理由と課題を展望する。本書は、産業立国の根幹をなす品質管理や安全性で問題を抱える日本のモノづくりにも教訓を示す。
目次
第1部 製品の市場設計と販売・サポート―航空機を「うる」(航空機メーカーによる市場と製品の設計―メーカーによる供給;航空輸送企業の一般的要求と地域的要求―ユーザーの要求;航空機のプロダクトサポートとアフターマーケット)
第2部 製品の技術競争力と生産の技術競争力―航空機を「つくる」(航空機機体における航空機メーカーの主導的役割;航空機エンジンにおける日本企業の段階的成長と参入障壁;航空機システムの一括外注化と株主利益の重視;航空機メーカーによる生産の効率化とコストの抑制)
第3部 技術競争力を支える認証制度―航空機を「とばす」(国家の認証制度と航空機メーカーへの権限委譲)
著者等紹介
山崎文徳[ヤマザキフミノリ]
1976年生まれ。1998年大阪市立大学工学部機械工学科卒業。現在、立命館大学経営学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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