出版社内容情報
地域研究から迫る東南アジア政治の謎
いまや中国・インドに並ぶ世界の成長エンジン、東南アジア。この地域の政治は多様で複雑、そして多くの謎に満ちている。日本から近いのにどこか遠く感じる東南アジアの本質を知るため、深い現地理解に根ざした方法で君主制、統治、社会経済を論じる。
内容説明
いまや中国・インドに並ぶ世界の成長エンジン、東南アジア。この地域の政治は多様で複雑、そして多くの謎に満ちている。日本から近いのにどこか遠く感じる東南アジアの本質を知るため、深い現地理解に根ざした方法で君主制、統治、社会経済を論じる。
目次
第1部 君主制論(共和国のなかの君主制―インドネシア・ジョグジャカルタの「スルタンによる統治」と現代の王権概念;試される君主制と民主主義―マレーシア・ムヒディン政権期の非常事態宣言をめぐる国王の対応;プリッサダーン親王(1852‐1935)略伝―絶対君主期タイにおける「立憲主義者」の肖像
「タイ的」なものの残存か刷新か―「不敬罪」の存在意義)
第2部 統治論(ナショナリズムの数値化の試み―1910‐20年代シャム(タイ)のボーイスカウトに注目して
県警察長ウー・ティンの供述―脱植民地期ミャンマーにおける国家危機の実像
ブラックボックスとしてのシャム―戦間期アジアにおける共産主義運動とその取り締まりの観点から
タイの国家、官僚制と恩顧主義
タイ地方政治研究の射程―制度論と政治社会学を超えて)
第3部 社会経済論(タイの若者たちを理解する―期待、願望、そして失望;幻の米「ガーデン・ライス」―戦前期タイ米経済の発展と米の品質;タイ経済ナショナリズム論の再考―タイ米穀会社の事例から;マレーシア、タイにおける天然ゴム産業の発展―「中所得国の罠」からの脱出をめざして)
著者等紹介
中西嘉宏[ナカニシヨシヒロ]
1977年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士(地域研究)。現在、京都大学東南アジア地域研究研究所准教授
永井史男[ナガイフミオ]
1965年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、修士(法学)。現在、大阪公立大学大学院法学研究科教授
河野元子[カワノモトコ]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士(地域研究)。現在、京都大学東南アジア地域研究研究所連携准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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